近況をひとつだけ。三週間ほどBlog書いてなかったので、心配されてました? 実はこの三週間は「Blogどころではない」という状況でした。まだ決着はついていないですが、心理的、時間的に「Blogを書ける余地」がそろそろできたので、ちょっと文章にしてみます。というか、このへんでアウトプットしておいた方が、心の整理ができるかな?と思うので。かなり重くて、オチのない話です。そこんとこ、よろしく。
順を追って記します。5月下旬に偶然、背中の小さなこぶを指摘された。一ヶ月後くらいに皮膚科受診。粉瘤と診断された。ただ直径が4cmくらいあり、うちでは手術できないと言われ ☞ S総合病院の形成外科へ紹介。6月23日に局麻下で腫瘍の摘出手術。思っていたよりは「根が深い」腫瘍だった。術者は「脂肪腫だろう」とおっしゃっていた。
そして7月4日に抜糸と病理の説明。そこで思わぬ展開となる。背中の腫瘍は、粉瘤でも脂肪腫でもなく、肉腫(非上皮性の悪性腫瘍)の可能性があるというのだ。つまり、今後の対応としては、より広範囲な全麻下の切除、そして抗がん剤による治療があり得る。それを聞いて、最初は自分のこととして受け容れられなかった。でも病理の診断として「nerve sheath sarcoma」なる文字が見えた。他には「Pleomorphic nuclear…..」なんていうのも見えた。私は医者です。あ、これは悪性なんだな、とだんだん状況が飲み込めてきた。ただ、病理は特殊染色がまだ結果が出ておらず、一週後の11日に再診を指示された。
そこからは怒濤のキューブラー・ロス的ながれですよ。主に怒りと抑うつに彩られた思念のせめぎあい。一週間くらいは、かなり辛かった。この場合、ずばり悪性と診断されたわけではなく、その可能性を強く示唆されただけである。そうした宙ぶらりんの状況が、予期不安をずんずん駆り立てる。悪性と断定されて、それに対する態勢を整えられたら、むしろ割り切れるんじゃないかね? そうした中、8日の夕方に主治医から、病理の診断が遅れている旨の連絡が入る。はじめは結果説明に20日、22日など候補に挙げられたが、それではあまりに遅い。お蝶夫人♪が交渉して(私はガーガー寝ていた)、15日再診という折衷案を導き出した。
そうして運命の?15日。すでに勤務先には大まかなことを伝えてあった。病理の最終報告は「クロ」だった。このとき初めて、私が医師であることを伝えたんだけど、形成外科の女医さんはビックリされていた。私とお蝶夫人♪とで、紹介先はK医大病院整形外科がいいという結論に達していた(軟部腫瘍を専門とする医師がちゃんといる)。はからずも、女医さんはK医大病院整形外科を我々に提示された。すると、お蝶夫人♪がWebから収集した資料を整然と貼ってあるノートを取り出した。「この先生ですと、火曜日に初診がありますね」☞ 女医さんは唖然とされていた。私はお蝶夫人♪を指さして「看護師です」と言った。女医さんと背後に立っていた看護師?たちは、みな感心されていた。というか、オレが驚いたわ。
そういう笑えるシーンはあるとしても「疑い」が「確定」になる悪夢には違いない。16日、17日の仕事をなんとか終わらせて、19日にK医大病院整形外科を受診。翌日に入院というシナリオも予想していたんだけど、意外にも丁寧で慎重な対応だった。つまり、病理はいちから洗い直し、もし必要ならS総合病院の病理から、組織のブロックを取り寄せて、染色からやり直すと。それに加えて、造影MRIとPETを実施。以上より、総合的に診断を見直す。オレより少し若いくらいの先生だけど、よくできるな、と思った。あ、S総合病院の女医さんも、優秀だなと思いましたよ。形成外科としての仕事は、完璧にされた。軟部腫瘍という「難物」は、形成外科という診療科の範疇を超えている。というわけで、日程としては、28日にPETと造影MRI、29日に結果説明ということとなった。
現時点では、8対2の確率で「クロ」と覚悟している。というか、クロはほぼ確定なんだけど、入院の要否ですな、大事なのは。S病院形成外科の女医さんの手術が存外にうまくできていて、かつ転移もないというケースね。でもこれは、普通に考えて「確率的に低い」と思う。相手は凶悪な腫瘍なので、常に転移の可能性は考えないといけない。抗がん剤治療は避けて通れないと思っている。それでも二割は「藁にもすがる想い」なんだけどね。いちおう八月から、K医大病院整形外科に入院して、intensiveに治療されることを想定しています。こういう時は「悪い状況をしっかり想定しておく」ことが肝要である。入院したら、闘病記的なBlogを別個に立ち上げるつもりです。それにしても七月は、自分の背中から発生した「悪夢」に振り回された日々でした。とりあえず「自分の病状のカミングアウト」として、文章を書いてみました。29日以降、余裕があれば、続報を書きたいと思います。
どうもまだイマイチ落ち着きがないようで、整形と形成がごっちゃになってまっせ。
そういう当事者になって初めて患者の気持ちがわかるなんてこともあるわけで、
しっかり冷静に状況を判断することは大変大事だと思います。
今のところ、ちゃんと診てもらってるやん!
私の持論は、ストレスを感じれば感じるほど、malignancyはむこうから近づいてきます。
できる限り、無理でも楽観的にしているほうが、撃退できるような気がしています。
私には何とか活性とか、難しいことはわかりませんが・・・。
心配しなくても、3Wブログの更新がないからって、心配してないからね~!(^^
お大事に。
前回のOPが奇跡的に「治癒切除」となっていれば最高なんだけどねぇ・・・。
〉カバ先生
コメントありがとう(・Д・)ノ
形成外科と整形外科の件は、
もう一度読み返したけど、
間違ってないですよ。
先生のおっしゃる通り、
今はできるだけ楽観的になろうと
努力しています。
深く考えすぎないこと。
泰然自若とまでは、行きませんけどな!
ヽ(´o`;ヽ(´o`;ヽ(´o`;
私がわかってなかっただけでしたね!>整形と形成
つまり、カバはバカなんだと!(^^;;
楽観的にやって、あとで悲観するのも悪くないよ!
ちょっと文章だとニュアンスが伝わりにくいけど、
悲観するにはどう考えても早すぎるってことです。
> カバ先生
近医皮膚科とS総合病院形成外科は、連携されているようで、
困った症例は、だいたいそちらへコンサルトされるようです。
また、軟部組織肉腫ということになると、すでに形成外科では
対応できなくなっています。これは整形外科の出番というわけです。
我らがK医科大学附属病院の整外は、軟部肉腫においては
京滋で一番、あるいは関西で一番というくらい、頑張っておられるようです。
まずは担当医のT先生を信じてみようと思っています。
だから今の僕は楽観でも悲観でもないよ。
できるだけ「無感覚」になるように努めています。
そうして目の前のタスクをこつこつこなすしかない。
コメント、ありがとう(^^)