近況・・この三ヶ月の出来事をおおざっぱに

バタバタ過ごしているうちに、三ヶ月ものときが経過した。
今や夏真っ盛りですね。苦手な季節です。
正直なところ、Blogなんて余裕は全くなかった。
ちょっと余裕ができた?ので、この三ヶ月を振り返っておきます。

#1 母の施設入所
#2 父のひとり暮らし開始
#3 うつ病を発症、三日間休職
#4 コロナ感染、四日間休職
#5 初のスライド作成作業

まず#1から。6月9日に母が老人ホームに入所しました。実家から徒歩10分くらいの場所。兄が主体となって、いろいろな作業あり。僕も直前は休日返上でヘルプ。かなり疲れたけど、とりあえず老老介護が解消された。父も限界だったし、母自身も排泄の管理がほぼダメになっていたので、大きな第一歩。

次に#2。93歳の父について。当初は兄が実家に住んで、父の世話をするという話だったが、父が「ひとり暮らし」を希望した。超高齢だけど、几帳面だし、家事や買い物、掃除、炊事など、いちおうできる。ずっと母の世話をしていたという事実(ようやく解放)もある。ひとりで暮らしてみて、ダメなら兄に来てもらおう、という段取りとなる。生協のおかずを月〜金まで配達してもらっている。

まったく余談ですが、ある時、実家の父を訪ねて、昼寝をしようとしたとき、父は「おまえは疲れてるやろ、ここで寝たらええ」と、自分の寝床を差し出した。僕は素直な性格なので、父の愛を受け入れ、そこで昼寝をさせていただいた。一時間後くらいに目が覚めて、寝床を整理したが、父の姿が見当たらない。父はリビングで横になっていた。ピクリとも動かず、口を大きく開けて横になっている。毛布もかかっていない。僕は急に不安になり、

お父さん、死んだんか?

と心の中で叫んだ。本当にピクリとも動かないのだ。胸郭が動いている気配もない。

お父さん、ほんまに死んだんか?

僕は、そっと父の太ももの辺りを触ってみた。すると「ううーん!」とよだれを手でじゅるりと拭きながら、寝ぼけ眼で僕をみた。どうかしたんか?という父の言葉に「いや、なんでもない」と、ちょっとウケたのであった。「生きてたわ! よかった」 父の生命力にリスペクト。

#3について。6月9日が母の施設入所日。その頃、僕は疲労が蓄積して「やわ」な状態になっていた。6月12日は、行きも帰りもJRがトラブルで車内大混雑。午前の外来は14時まで、午後の心電図は950枚。こんなの言い訳にすぎないけど、やはり現実には心身に微妙にダメージをもらっていたか。そうして迎えた、運命の13日。この日はオフだが、O病院まで通院のタスクあり。実は、抗うつ剤の変更で三ヶ月間、運転を控えていた。しかし、O病院までは車で行かざるを得ない。疲れあり、久々の運転ということで、やや緊張してスイフトを運転した。行きはなんとか大過なくやれたが、その後いろいろ不運が重なる。まず、11時に診察の予約が入っているが、ぜんぜん呼ばれない。ようやく呼ばれたのが13時くらいだったか。担当S先生も「申し訳ない!」という感じだった。前週が学会で休診→今週が大混雑だったようだ。僕はなんとか気持ちを切らさずに、会計を済ませ、院外処方へ。そこはドライブスルー方式である。問題は薬の受け取りのときに起こった。受け取り窓口に接近するときに、車両感覚がおかしかったのか、スイフトの右前方を壁に擦ってしまった。それも、けっこうひどく。これで一気に気持ちが落ちた。自責、自分への怒り、情けなさ。一気に心が凍りついたようだった。そうして、帰宅後、本格的なうつの状態となる。
それから三日間、休職。さらに運が悪かったのが、3月に抗うつ剤の変更をしていたが、担当の精神科Drが抗うつ剤を少なめに設定されていたこと。教科書的には75mgが必要だが、躁転を警戒して50mgとされていた。確かに平時はそれで問題ないが、いざ「うつ状態」になった場合、やはり血中濃度が低いのだから、意欲が上がるのは遅れる。このことは主治医にも確認し、現在は75mg服用しています。結局、五日間くらい寝ていた。Twitterにも書いたけど、本格的にうつになってしまうと、だいたい二十時間くらいは寝る。起きて何かする意欲がない。最低限の食事と排泄のみとなる。これは体験した人にしか分からない、ちょっとした地獄である。

#4について。8月5日に南草津のSクリニックへ通院あり。待合にいる頃から、小さな咳が出る。「あれ?おかしいな」と思いつつ、帰宅して昼ごはんを食べていると、やや熱っぽい感じあり。体温を測ってみると、37.4℃とかある。「これは夕方ジム行ってる場合ちゃう」と、コロナ診療ができそうな病院を探すも、どこも「無理」との回答。とりあえず、手持ちにひとつあったコロナ抗原テストを実施。ズバリ陽性となった。その後、熱は38.9℃まで上昇。
ほぼ自動的に6日から10日までの休職が決定。いちばん思ったのは「また職場に迷惑かかってしまう」だった。コロナそのものは、インフルよりも「しつこい」と思った。やはり喉がやられる。嗄声とひどい咳。奥さんも感染してしまい、夫婦で寝込んだ。やっぱりコロナ診療は、まず手持ちに抗原テストを各自持っておき、疑いがある場合には、それを使用するのが現実的と思いました。

#5について。僕は医師の正規のレールを歩いてきていません。研修医1年目にして、レールからドロップアウトした人間です。だから、論文は書いたことがないし、学会にもほぼ行ったことないです。つまり「なんちゃって内科医」というわけです。そういう関係で、パワーポイントを使った発表も未経験。9月に内科勉強会で発表することとなり、準備中です。パワーポイントをわざわざ購入するつもりはさらさらなかったので、マックの無料ソフト「Keynote」を使うことにした。文字入力はほぼ終わり、あとは画像を入れて、医局のプロジェクターとの接続を確認するくらいかな。お題は「Crohn病の診断は難しい」です。過去ふたつの症例を振り返って考察します。以上、この三ヶ月を振り返って、ざっくり「近況」を語りました。