近況・・GWのある日に「非日常」を感じて幸せだったこと

五連休をどう過ごそう? いや、答えはすでに決まっていた。つまり、遠出はせず、近場でブラブラするのだ。ただ、せめて一日くらいは、京都までは足を伸ばそう、そう心に決めていた。5月3日の午前10時から、京都シネマで「ドライブ・マイ・カー」が上映される。これは見逃してはいけない。村上春樹の原作は読んだ。オスカーも獲得した本作、別にネットで観れなくもないけど、やっぱり映画館だよねー。「よい非日常」は自然と天から降ってこない。それは本質的に「掴み取る」ものだ。私はめんどくさがりである。でも55歳となり、人生残された年月も限られている。「めんどうくさい」という態度で、日常に埋もれていくとしたら、それは「死」である。つまり、GWというトンネルの中で「外の空気を吸いに」京都に出かけたのだ。ささやかでもいい、ありふれた「非日常」を掴み取りに。

当日、9時半すぎに四条烏丸に降り立つ。京都シネマって、久しぶり。確かCOCON烏丸の三階とかだったよなー。ぶらり正面玄関へ。閉まっとる。あれ?変やな。COCON烏丸ちゃうかったっけ? 軽くパニックになりながら、新装された産業会館へ。あれ?大きなビルになってる。SUINA室町というらしい。意味もなくエスカレーター乗ったり。京都シネマはいずこへ?(チャーリー浜風に)

言うてる場合やない。私は焦っていた。時刻は9時45分。COCONで間違ってないはず。産業会館に京都シネマが移転とか、考える方がどうかしてる。四条通から地下に潜ってみる。辛うじてCOCONへつながる経路を見つけた! 息が荒い。時刻は9時50分。お腹痛ーい! COCONの超清潔なトイレで大を満足した。ええトイレや。エスカレーターで三階へ。京都シネマあった! よかった! 映画みれるぞ!・・なんでこんなにサバイバルなん?



ミネラルウォーターを買って、劇場に入る。老夫婦が多い印象。「ドライブ・マイ・カー」は秀作だと思うけど、やはり三時間は腰にきた。多くの秀作がそうであるように、じわじわと心の中に沁みてくる作品だと思う。あるいは、二度、三度見返すたびに理解が深まる作品。村上春樹の原作からは悠然と離脱し、濱口監督の世界観が雄弁に表現されていた。次回Blogには映画コラムとして、文章書けそうな気がします。映像もちょっと絡めたりしてね。

上映終了が13時すぎ。昼メシは行きのJR車中、iPhoneで調べて決めていた。得正カレー、これで決まり。以前、山科店で食って、美味しかった印象がある。ロースカツカレーにサラダでキメようと思っていた。もうその口だった。しかし、行ってみると「臨時休業」。えー! 俺の口はカツカレーなんだよ! 呆然と立ち尽くす。

私はアドリブが苦手だ。ふらふらと四条通りを東へ進む。この先には行きつけの吉牛がある。牛丼大盛りでも別によかった。でもそうすると、嫁や息子からまたからかわれる。せっかくの「非日常」を楽しみに来たんじゃないか。大丸の横あたりを北上してみる。蕎麦屋があったが、なんとなくスルー。大戸屋もあったが、なんだかなー 錦市場の手前、南西の角に黒っぽい建物があり、なんとなく活気がある。どうも坦々麺をウリにしているようだ。チャーハンセットもある。ここに、するか。

「万豚記(ワンツーチー)」という名の中華料理店。客層は女子が多い。活気あるなー 私はチャーハンセットで坦々麺は「紅麻辣坦々麺」をチョイス。花椒がたくさん入っている辛いやつ。チャーハンは美味しかった! この店、なかなか・・ と思いつつ、坦々麺をいただく。これもなかなか辛いが、程よい辛さ。ただ、麺がやや頼りなかったかな。ちょっとした行列ができていた(赤ちゃんを抱いているお父さんも)ので、早めに切り上げて店を出る。思いつきで入ったにしては、上出来な店だった。口の中が火事のようになっていたので、自販機で冷えたレモンティーを飲む。 そそくさと帰路についた。

以上が私のささやかな「非日常」でした。なんか私って、非日常がいつの間にかサバイバルになってしまう傾向があるかも。だからいつも「エイッ」という気合が必要なのかもしれない。天気もよく、清々しいGWの一日でした。次回「ドライブ・マイ・カー」についてのBlog予定しています。🙇🏻‍♂️🙇🏻‍♂️🙇🏻‍♂️