「Fly Me To The Moon」を訳したりあれこれ

まずこれをご覧ください。

YouTubeをぼーっと眺めていて、この動画に行き当たった。「Fly Me To The Moon」という言葉は、どこかで聞いたことがあるくらい。でも俄然、この動画でこの楽曲への興味が止まらなくなった。

Fly me to the moon

Let me play among the stars

Let me see what spring is like

On a-Jupiter and Mars

In other words: hold my hand

In other words: darling, kiss me

私を月まで舞い上げて

星々の中できらめかせて

木星や火星の春ってどんなものか

見てみたいのよ

つまりね、こう言いたいのよ

わたしの手を握って

キスしておねがい(照)

Fill my heart with song

And let me sing for ever more

You are all I long for

All I worship and adore

In other words: please, be true

In other words: I love you

わたしの心をうたで満たして

そうして永遠に歌わせて

あなたのことだけを待ち焦がれていた

好きで好きでたまらないの

つまりね、こう言いたいのよ

わたしだけを見て

あなたのこと、好きです(照)

私見だけど「fly me to the moon」というのは「drive me crazy」とニュアンスが似ている気がする。つまり「夢中にさせて」ということね。この楽曲の本質は「ノスタルジー」だと思うんだけど。いい意味での単純さがある。それはわれわれにとって「かつて置いてきた夢」であり、あるいは「まだそこにあるかもしれない夢」なのである。そうした情感を、ふたりのJK(どこの国だろう?タイとか?)が、醸し出している。これは意図的じゃなく、おそらく偶然の産物として。かつてあった、友人、純粋に思いやる心、放課後の開放感。われわれはそこに、かつてあった自由、不完全さを思い出すのだ。

対照として、この動画もどうぞ。



ダイアナ・クラールの動画は「確信的な」プロの仕業である。完成されたもの。僕はやはりJKのアマチュアの不完全な動画を愛するなー。よくみると、このJKの動画が投稿されたのは13年前である。つまり彼女らは現在、アラサーということになる。なので、この動画そのものが「ノスタルジー」なのである。「Fly Me To The Moon」とよく親和するゆえんだと思います。

メロディーも歌詞もいいなーと思う。土曜日の夜に、この楽曲を訳していてなんか泣けた。僕はこうした演奏を聴いて涙を流して「人生はまだまだ捨てたもんじゃない」と思うのだ。夜更だったりする。音楽って、いいね。