近況・・T診療所の忘年会に行ってきた

さる12月8日にT診療所の忘年会があった。場所は老舗の「菊水」。そう、今回は腰の入った本格的な忘年会である。宴会が苦手な僕ですが、こういう集まりはできるだけ出席するようにしている。当日午前中は外来業務。そこそこの忙しさだったか? 昼めし食って、バスで四条河原町へ。予約していた「GLANSIT KYOTO KAWARAMACHI」にチェックイン。今年10月に開業したばかりのカプセルホテルで、ピッカピカ。けっこうぐっすり眠れた。起きたときの「あれ?ここどこだ?」感が半端ない。

そして、菊水である。学生時代に先輩の結婚式二次会なんかで来たことがあったっけ? 三階の会場へ入る。テーブルは決まっているようだ。所長先生を初めとするそうそうたるDrの面々、そして師長さん。すこぶる緊張した。いかん、ちゃんと立ち振る舞えるだろうか? 一瞬、不安が頭をよぎる。しかし、である。今回は秘密兵器(ばらしてるがな)があったのである。すでに会議で有効性を確認しているβブロッカーです。こいつのおかげで、発声時の震えとか、速さのコントロールが可能になる。パニックになると、声が震えて異様に早くなってしまうのです。社交不安障害というのは因果な病気でして、こうしたお助けアイテムが必要になります。


まあ、社交不安障害で大規模な忘年会に出席するというのは、すでにこれ「自分の業に抗う」行為であります。そのへんは結構、楽天的だったりします。さて、ビールがそこそこ入ってきた頃です。来ましたよ、先生方からひとこと挨拶を! 僕はあまり予想していなかった。内心「困ったな~」と思っていたが、マイクが回ってきたから、なんかしゃべらんと。僕は「スピーチは苦手なので」という弁解フレーズを二回入れ込んで、日ごろ、先生方、看護師の方、技師さんも、お世話になっています、と挨拶した。今考えると「事務の方」が抜けていた。すんません。とても短いスピーチだった。

でも! 声は震えなかったし、速さのコントロールもできていたと思う。内容はなかったけど、自分的には嬉しい成果だった。それから、しこたまビールを飲んだ。僕はあちこちのテーブルに出張してビールを注ぐ、というのは苦手。腰が重いのである。ひたすら注がれたビールを飲む。かなーり酔ってきたなー

ビンゴゲームである。ホント今回は本格的だわ。看護師のKさんがMCで、どんどん進んでいく。僕という人間は、ビンゴゲームで当たったためしがない。どうせあかんやろー、てなノリで参加していたら、当たってもうた。こうしたとき「ビンゴ!」って、元気いっぱいにKさんの方に駆け寄っていくのが基本だと思うのですが、シャイなアラフィフの僕は「ぁたりますたぁ~」みたいな弱々しい声で、おずおずと前に出て行った。ジャンケンで負けて、高級ボディーソープをいただいた。オレってホントに「祭り」が似合わない奴や。

かなり酔って、言わなくてもいいことを言ったような気もする。腎臓科のK先生には、日ごろ感じていること、患者Oさんのこと、いろいろ一方的にしゃべってしまった。T診療所の会議に参加している方々には「とてもかなわない」と思わせる人が多い。K先生はそんな中の一人。本当にスゲーと思う。ご主人の消化器科のK先生も尊敬しているんだけど、お二人で家庭の中で、どうやってバランス取っておられるのかな?などと要らぬ心配をしてしまう。そんなこんなを、酔いに任せて放言してしまった。K先生、すみませんでした。患者Oさんのことなんか、自分で勝手にカルテ開いてたみたら分かることなのにね。しょーもないです。抑制が外れていた。

M所長先生は、お元気そのもの。T診療所をまだまだぐいぐい牽引されるだろう。T師長さんは、相変わらず女優のような立ち振る舞いで、スゲーなと思った。ぐいぐい牽引されそうだ。糖尿病科のK先生も「かなわない」と思わせる人。ぐいぐい牽引されるに違いない。僕は、いち診療所医師として、微力ながら力になろうと思う。かくして忘年会は解散、家路についた。若干の自己嫌悪を頭のすみに遺して・・ 以上、T診療所の忘年会について書いてみました。