近況・・隠れ家イタリアンでランチ

どもども、おまっとさんでした(←キンキン、合掌)。いろいろ多忙にて、Blog書けませんでした。体調的には、それほど問題ありませんです。では、さっそく・・

近況をひとつ。なんか定番となりつつある「夫婦でお出かけの食レポ」ですが、また行ってきました。13日の月曜日、今度はランチです。夫婦で食べ歩きというのは、結婚10年以上をへた私たちにとって、新鮮さを呼び戻す、ひとつの方法論だと思っています。第一に、知らない場所(=異界)に行くから、第二に、二人とも食に対して関心が強いから、第三に、家にいても日常が支配して退屈だから。だから、二人のスケジュールが合えば、積極的に行きます。

IMG_0264

お店はグリーチネというイタリアンレストラン。JR南草津駅から、徒歩15分くらい。ランチだけど、シェフおまかせコースが3000円と4000円の二種類。堂々たる「高めの設定」である。イタリアンなのに?みたいな。同じ南草津のサルティンボッカは、2200円なので、どう差別化しているのか? もちろん最初なので、3000円のコースを注文。


グリーチネは、まさに「隠れ家」だった。住宅街の中に、ひっそりと息づいている店。しかしいったん店の中に入ると、そこは別世界。上品で落ち着いたアンティークが多数。はじめに感じたのは「これって、イタリアンというよりフレンチやん」。普通イタリアンは、オープンなイメージがある。しかしここは「いい意味で」閉じている。なんて言うかな、かっちりしているというか、すべてが上質なわけです。料理も給仕も。そうそう、ランチでさえ完全予約制です。後で知ったんですが、店員はお二人のみ。シェフと給仕、これがご夫婦なんですね。非常に志の高いコンセプトでやられているという印象。

IMG_0254

ちょっと緊張していると「本日の一品」が運ばれてきた。ボイルしたアスパラガスとイカをシンプルに味付けして組み合わせたもの。味付けは、ごくごく淡い塩こしょう。お蝶夫人♪の意見では、バルサミコ酢も加わっているとな。確かに、わずかに酸味もあった。素材の勢いを壊さないように、最低限の味付けなんだな。アスパラとイカの新鮮さが半端ない。食感がすごく軽快で、思わずハッとなる。なんて言えばいいのか・・やっぱ「繊細」という言葉に帰結されると思う。この一皿で、このランチへの期待がぐっと膨らんだ。流儀としては、やはりフレンチに近いと感じた。

IMG_0257

次に前菜。新鮮な野菜をたっぷり供したいとのこと。添えられているモッツァレラチーズが逸品。こんなチーズ、食べたことないぞ。とにかく新鮮なのね。上品な塩味があって、野菜と憎らしいくらいに合う。生ハムも添えられていたが、私はこのチーズに心を奪われた。たぶん、自家製なんだと思う。そうじゃないと、あんな透明感のあるチーズは生まれない。そうそう、このチーズの第一発見者は、お蝶夫人♪だった。「このチーズ、すごい!」と信号を送ってくるのだ。二人で目を丸くしながら、前菜を食べる。こういうひとときって、いいよね。

IMG_0259

メインのパスタ。プラチナポークのラグーソース。麺は自家製だったと思う。平べったい麺で、これも独特の歯ごたえ。通常のアルデンテとは、若干違う気がする。ラグーソースは、個人的には普通だった。パスタがいろいろ選べるといいんだけど。そうそう、パンとバターを言うの忘れてた。これが逸品で、奥様が焼いてらっしゃるらしい。アツアツで、めちゃめちゃうまい。思わずおかわりしてしまった。ついでに、奥様の給仕は、格調高いわIMG_0255りに優しく、まさに「過不足ない」動きだった。非常に経験を積まれていると感じた。

最後に、デザートと飲み物。私はキャラメルのジェラートにエスプレッソが注がれているやつ。文句なしにうまい。後口もさわやか。ここでひとつ、問題が発生。お蝶夫人♪が珈琲アレルギーなのを、店側に伝えていなかった。ここで件の奥様が機転をきかせる。「アールグレイのパンナコッタがございますので、お出IMG_0263ししましょうか?」と提案された。それはありがたい、とお蝶夫人♪がそのパンナコッタを食べた瞬間、目が丸くなった。普通のパンナコッタとは、まるで出来が違うらしい。満足そうにお蝶夫人♪が食べていたのが印象的。食べログで調べたところ、通常ゼラチンを使うところ、卵白を使っておられるらしい。ふうむ。

IMG_0261

総括。ここは当たりです。サルティンボッカとの棲み分けは、完璧にされている。高めの価格設定だけど、十分にその価値はある。とても上質な時間を過ごせること請け合い。夫婦で営んでおられるが、シェフと給仕、各々の仕事を楽しみながら、高いレベルでこなされていると感じた。お蝶夫人♪がパンナコッタを褒めたときの奥様の「満ち足りた笑顔」は、シェフへの揺るぎない敬意、信頼を感じさせた。そうした「夫婦愛」が、行間にあふれる店だと思います。なんと素敵な。今度は、ディナーにうかがおうかな。以上「隠れ家イタリアンでランチ」と題して書いてみました。