近況・・俺ってこんなんできんのか!

大人の塗り絵 2近況をひとつ。そうです、件の「大人の塗り絵」のことについて。話せば長くなります。くどくならないよう、整理してお話ししますね。「思わずくどくなって」しまいそうなくらい、語りたいことがたくさんあります。いい年こいたオッサンのくせに、めっちゃワクワクした気持ちです。ヽ( ̄▽ ̄)ノ

それはさる2月24日のこと。私は所用にて南彦根にいた。電車がくるまで、あと15分くらいある。ビバシティという場所で、昼食後のひとときを過ごしていた。私という人間は「あてもなくブラブラする」というのが、けっこう苦手である。しかも15分しかない。なんちゅ~中途半端な。音楽を聴きながら、店内を散歩。すると書店が向こうに見える。しかし・・私はすでに「積ん読」まみれなのだ。本なんかいらん。でも、ま、いちおう見てみるか。入り口付近になにか「特集コーナー」のようなものが展示してある。「大人の塗り絵」とある。デイサービスでよくやる、あれか? でも、題材としてはルノワールとかゴッホとかあるぞ。えー? そのへんから私は混乱してくる。

これって、要するに「模写」みたいなもん? ・・混乱しているうちに、時間は経過し、電車の時刻がせまる。よく見ると、脇に新聞広告のコピーみたいなのが、数部おいてある。「どうぞご自由にお取りください」って感じ。私はとっさに、それを一部ポケットにねじこんで、駅へ急いだ。

IMG_0192車中、その「広告記事」を読んで「ええ~?」という感じになる。「大人の塗り絵コンテスト」なるものが、すでに八回開催されており、相当に活況を呈しているようなのだ。入選作品は、どれもハイレベル。こんなん描けるんだ~。。。 車中、ちょっと唖然とした様相だったと思う。「マジかよ」とか「スゲーな」とか、何度もつぶやいた気もする。


私という人間は、イマジネーションは極めて乏しい。だから「何かをいちから創り出す」という能力は、ぜんぜん自信がない。でも・・何か「もとネタ」があって、それを真似るとか、あるいはそこから派生して何かを考えるというのは、わりとできる方なんです。実例を挙げると、Blogはまさにその通りですね。ストーリーテラーには到底なれないが、ネタがあれば、そこそこ文章は書ける。同様に、絵画も「いちから」は難しいとしても、模写なら、わりとできるんじゃないか? 直観で、そう思ったのです。電車に揺られながら、密かにテンションが上がっていました。

上記のような「事件」があったのですが、もともと腰の重い私は、半月ほど放ったらかしでした。なんでも「とっかかり」というのは、骨が折れるものです。忙しい日常の中で「描くとしたらどの絵を選ぶか?」「なにを使って描くか?」「どれがどれくらいの値段で売っている?」等々、慎重に検討した結果、絵画はフェルメールの「真珠の耳飾の少女」、そしてクーピーペンシルを採用することにした。クーIMG_0190ピーペンシルの一番の特長は「消せること」。一発勝負に弱い私は、右往左往しながら真理に近づくタイプなので、やはりこれがよい。色数は・・ここは奮発して60色行っちゃおう。Amazonとかで検索したら、3000円くらいで売ってる。ダメもとやし、それくらい・・ と、ネットでオーダーした直後に、嫁にこのことを知らせると、「それたしか、あったと思うよ!」と。息子が小学校入学のときのお祝いにもらったやつが、ほとんど新品同然で残っているらしい。押し入れの奥から、嫁が探し出してきた。確かに、あったあった。三色ほど、使用した形跡があって短くなっているが、なんとかなるだろう。というか、これまたネットで調べると、楽天で「クーピーペンシル1本からバラ売りします」という、嬉しいサービスがあるやん~!ヽ( ̄▽ ̄)ノ

さて、こうして全てそろった。あとはやり始めるだけ。でも・・それがなかなかできない。やっぱり最初は、集中的に取り組むような時間が必要じゃないか?ということで、GWの後半の4連休を「大人の塗り絵」のとっかかりに当てることにした。そうそう、なぜ「真珠の耳飾の少女/フェルメール」にしたのか? それは構図が比較的単純かな?と思ったから。もちろん、この絵画特有の「光と影の神秘的な対比」というのは、相当に高いハードルだろうと予想はしていたが・・ それと、やはりなんと言っても、大好きな絵なので。この絵は、喫茶店なんかで壁にかかっていると、思わず見とれてしまう。うっとりするというか。まるちょうにとっては「特別な絵画のひとつ」なんです。こんなの、自分なりに模写できたら、素敵だろうな~、と5月3日の夜に夢想しつつ、作業を開始したわけです(笑)。

あれから紆余曲折あり、現在に至る。「真珠の耳飾の少女」を描いてみて、いろんなことが分かった。「模写」というジャンルにおける自分の能力、クーピーペンシルの特性、あるいは限界、等々。一番言えるのは「やっていて楽しい」これに尽きる。まさに「時間を忘れてしまう」感覚かな。悪く言えば、かなり中毒性があると思う。自分の描いた絵(まだ途中だけど)をみて・・悪くないと思うんです。もしかしたら「自分の中の鉱脈をひとつ掘り当てた」のかもしれない。Blogも詰将棋も、左脳系の趣味。もし可能なら、何かひとつ右脳系の趣味が欲しかった。「大人の塗り絵」は、まさにブレイクスルーだと感じています。取り急ぎ「大人の塗り絵」について、現状を記しました。やっぱり「くどく」なっちゃった。ごめんなさい(苦笑)。