プレゼントって、難しい!

お題を決めて語るコーナー! 今回は「プレゼントって、難しい!」と題して、ちょっち書いてみます。私まるちょうは「プレゼントという行為」に、馴染まない人間です。ホント、嫌になるくらい苦手。誰かが何かを欲しがっていて、それを敏感なアンテナで嗅ぎ取り、タイミングよく入手して、粋な感じで渡す。あるいは、プレゼントをいただいた時に、的確に「お返し」するなどの「あうんの呼吸」とか。こうした一連の「高度なコミュニケーション」に、まるちょうはついて行けない。目の前が真っ暗になってしまう。

お蝶夫人♪への誕生日プレゼントにしても、どうしても「何が欲しい?」って、つい訊いてしまう。無粋なこと、この上ない。第一は、育ちに原因があると思う。うちの実家って、どこか田舎風で、そうした「プレゼントをしたり、されたり」という風習がなかったように思う。もうひとつは、私個人のキャラ。要するに、唐変木なんだな。機転が利かない。愚鈍で哀しいアンテナ。一般に女性の方が「プレゼントしたりされたりという行為」には、慣れていると思う。お蝶夫人♪の旧友であるMさんは、実に繊細で気の利いたプレゼントをされる。こうした域に達するのはいつのことだろうかと、途方に暮れるばかり。


プレゼントって、基本的にモノにこだわりがないと難しいと思う。つまり、モノに対する執着ね。もっと「汚く」言うと、物欲ということになるか。執着があってこそ「目が肥える」という土壌ができる。モノに対する評価が厳しくなり、しかと「良品を選別する」ことができる。これはもう「買い物上手」に通じる道です。でも確かに「無欲な唐変木」では、たくさんの商品の前で右往左往するばかりです。ホント情けないけど、それが現実。もっと突っ込んで言うと、商品ごとの「あら」が見えてこない。だからこそ、商品のランキングができない。そう、唐変木のモットーは「人類(商品)みな兄弟」なんだな。どれでもえーやん、みたいな。でもそれじゃ、いつまでたっても「本当に喜ばれるプレゼント」はできない。商品にちゃんと優劣をつけられない人は、買い物上手にはなれない。

プレゼントには、どこかにサプライズ的な要素が必要だと思う。「毎年恒例の」とかになってしまうと、どうしても新鮮味は薄れる。したがって、夫婦生活が長くなればなるほど、誕生日プレゼントというのは、お互いにきつい。おっくうでありプレッシャー。やはり意外なタイミングで供されるプレゼントほど、心躍るものはない。逆に言えば、プレゼントに「恒例」はあり得ないんだろうな。相手の「旬」を、いつも感じることが大切なんだと思う。そのために一番の大敵は「無関心」でしょう。いわゆる「愛の対極」ですな。念のため記しますが、愛と憎しみは表裏一体のものです。愛から一番遠いのが「無関心」です。お忘れなく。

プレゼントは「鮮度」が重要だと思う。これも、私は苦手!(>_<) だって、本やCD、DVDを買っても書棚に数年くらい熟成(一般には放置というがw)することなんて、ざらなのです。数年前に新しいiMacが届いても、二週間くらい開封しなかったり。そうそう、QQ医療も苦手です(笑)。こうした「のんびりずむ」って、プレゼントには致命的だよね。やはり「鮮度を保つ努力」☞ 腰の軽さ、旬を読み取る機敏さ、行動性などが必要でしょう。ひとことで言うと「機転」ということになるか。そうか、確かに唐変木には「機転」はないわ。もっと学ばんといかん。

ここまで書いてきて、ハッと気がついた。自分って「プレゼントされること」って、好きなんだろうか?と。大体において、私という人間は「周囲にモノが増えること」を喜ばない。シンプルさを好む人間です。だから必要なものならまだしも、要らないモノで部屋があふれかえるというのは、うんざりである。もともと物欲自体があまりないし、やっぱ「プレゼントされる」喜びって、あまりないのかも。逆に、プレゼントされるのが好きな人は、プレゼントを贈るのも上手なんじゃないかと。これは、食いしん坊が料理上手であり得る、という現象と似ているように思う。

最後に。「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド/村上春樹作」の中で、図書館のリファレンス係の女の子の「私、プレゼントって大好き」という科白がある。この最後の晩餐のシーンで「私」は彼女に、折りたたみ式の爪切りを渡す。当時の値段で2800円の代物だ。彼女は「ありがとう。爪切りってすぐにどっかに行っちゃうから、 いつもこれをバッグの内ポケットに入れとくことにするわ」と応える。まるちょうは、ここのイタめし屋のシーンがとても好きなんだな。大げさじゃなく、とても自然な流れで、ちょっと意外なモノを渡す。そして、その場にほんのり「小さな幸福感」を醸し出す・・そんなプレゼント、俺もしたいっす!(ToT) 結婚してかなりましになったとはいえ、唐変木出身のおっさんとしては、学ぶことは多い。今回こうして文章にしたけど、考えることと行動は別もの(汗)。謙虚に取り組んでいきたいです。以上「プレゼントって、難しい!」と題して、書いてみました。