近況

近況をよっつほど。

ひとつめ。かなり前のことで恐縮なんですけど、10月28日の出来事です。舞鶴の恩師宅を訪れていた。私は小学一年生から中学一年くらいまで、電子ピアノを習っていた。その先生です。お年としては六十代半ばだろうか。四年前の夏に一度、訪問したことがあった。

さて、なんでこの先生と会わなければならないのか? その必然性について考えると、自分でもよく分からない。私は極端に友人が少なくて自閉的である。毎日のルーチンを淡々とこなすのは、それほど苦ではない。でも思うのだ。やはりいつものルーチンからちょっと脱線して、非日常の刺激を求めてみたい。ルーチンに埋没するのは、ともすれば自己を見失うことにもなりかねない。「見失うことへの恐怖」は、実感しているわけではない。ただ漠然と、あるいは直観的に「ルーチンから外れる必要性」を感じるだけだ。つまり、論理ではない何かが、自分を動かしている。

もうかなり前のことだし、詳細は省きます。でも「ルーチンから外れる」という目的は、十分に達成できた。先生は四年前に比べて、若干お元気がないように見えた。単に私の勘違いかもしれない。話し振りは変わらないが、表情や眼差しに、やや翳りがあるように見えた。数時間の訪問では、そうしたものの背景は捉えようがない。話自体はとても弾んで、充実した三時間ちょいだったと思う。昼は弁当までとっていただき、大変に恐縮した。でもおかげで、とても快適な旅になった。数年後、またお会いできないかなぁ? 先生、いろいろとありがとうございました。


ふたつめ。11月10日にT診療所の歓送迎会があった。本来なら私なんかは部外者なんだけど、今年の新年会を欠席していたので、いちおう「顔つなぎ」という側面もある。来年は減薬があるので、また新年会は行けないかもしれない。正直、最初は乗り気ではななかったのだが、顔を出すことにした。

はじめに断っておくが、こうした「飲み会」的な集まりは、どちらかというと苦手。例えば、私は「病棟」という場所は苦手です。いろんな人が雑然と動いていて、いろんな声が飛び交い、いろんな機器の音がなり・・ これ、すごく消耗するんです。おそらく双極2型特有の「対人過敏性」が関与していると思う。あくまでも仮説ですが。そうそう、ICUはダメです。自分自身がICU症候群になっちゃいそう(笑)。私の天職は「外来」です。患者さんと一対一あるいは一対少数という状況で仕事ができる。この形態が一番自分に合っているように思う。

話がそれました。上記のような理由で「人がごちゃごちゃ入り乱れる」飲み会は、あまり好きでない。ビールをつぎに回ったりという、腰の軽さもないし。というか、今回の歓送迎会などは、知らない人の方が多いし、自然と腰も重くなる。ただ、M所長が隣にいらしたので、とても安心して助かりました。

いろいろネガティブなことを言いましたが・・ でも、こうした集まりは「ひとつめ」で書いたような「ルーチンからの逸脱」も意味している。知らない人と語り合い、親交を深める。いいじゃないか。普段口にしないビールもけっこう飲んで、気楽に過ごせたと思います。事務のFさん、お疲れさまでした。C病院でも頑張ってください。いろんな知らない世界が垣間見えて、とても意義深い集まりでした。翌日仕事だったので、早めに退出させていただいた。M所長に玄関まで見送っていただき、恐縮いたしました。僕のことをかまっていただいた(笑)皆様、ありがとうございました。m(_ _)m

みっつめ。11月中旬くらいに、Facebookに入会しました。以前から気になっていたんだけど、やはり「実名登録が基本」というのが引っかかっていた。私の本名はとても珍しいので、すごく目立つのです。でもなんか「魔がさして」入会してしまった。ほんと「魔がさして」です。すると、あっという間に「ずっと連絡を取り合っていなかった人たち」からのレスポンスがある。これにはビックリ仰天した。というか怖くなって、しばらく放置していた。

でも、他の人のページを閲覧していると、名前はローマ字表記でもいいし、写真も必ずしも顔写真じゃなくてよい。始めは及び腰だったけど、次第に前向きとなり、11月下旬くらいに積極的に友達リクエストするようになった。

FBとの付き合い方が分かってくると、次第に「なんでもっと早く入会せんかったんやろ?」と思うようになる。やってる人はやってる。そして意外なところでつながる。そう、FBとTwitterと根本的に違うのは「人と人を結びつける引力」。Twitterは、あくまでも緩いつながりをコンセプトにしている。それに大してFBは「結びつけようとする力」が強い。というか、その強引さにちょっと辟易することもある。そして、FBに載せる情報の範囲。個人情報をどこまで掲載するかだけど、これも人によるのね。「病気の罹患や克服」「ジェンダー」「宗教」「政治」とか、かなり詳細で深いところまで書く欄がある。もうその気になったら丸裸ですよ! アメリカ人なんかは、こういうの結構オープンなのかな? 多分そうなんだろう。こういうのは東洋的自我には馴染まないよね。ただ、これも全て個人の裁量に任せてあるので、ちゃんとコントロールして記載すれば問題ない。嫌な人はブロックできるし、友達承認も放置できる。要するに「距離感」の問題ですね。結局のところ「ネット社会における名刺」なんだろうな。

というわけで、ちょっとした「目から鱗」体験だったのでした。今後どういう展開になるか分からないけど、上手に利用したいと思います。しかし俺のFB友達は、野郎ばっかりだなぁ~(´ω`)

よっつめ。今月の8日に実家の忘年会があった。いつも「純心庵」という京都市内のレストランを利用するのだが、ちょっとマンネリかな?ということで、場所を変えることに。お蝶夫人♪のアドバイスを参考にして、木屋町通りを下がったところにある「末廣」という老舗のふぐ料理店をチョイス。初めてなので、かなりおっかなびっくりだったが、リーズナブルでちゃんとお腹いっぱいになった。てっさとてっちり(雑炊)のシンプルなコースで、ちゃんとお腹が満たされるのか心配だったけど、見事に杞憂に終わった。やはり寒い師走に家族で鍋を囲むのは、悪くない。いちおう個室(ふすまで仕切ってある)だし、会話も弾む。最後の雑炊も、ふぐのあっさりした上品なだしが効いていて、たいそう満足した。カニ雑炊よりも、かなり上品だね。女将と若女将の対応もよし。気分よく、お開きとなったのでした。お蝶夫人♪、いい情報をありがとうな。

以上、よっつ近況を記しました。