近況・・Blog再開

近況をいつつほど。

ひとつめ。まず、まるちょうの体調から。先月29日に長いBlogで再開しました。あれは、体調が悪くなる前に、少し文章を書いてあったのです。やはり書きかけをそのまま残しておくのは気持ち悪いので、しかと吐き出した次第です。改めまして、今回がBlog再開のご挨拶となります。振り返ってみると、3月下旬の胃腸炎騒ぎから体調を崩し、胃腸炎治癒後は、双極性障害が乱れて低空飛行でした。4月中旬にようやく上向き。ジムで筋トレも出来るようになった。Blog休止中も結構なアクセス(自分の中で)があり、恐縮していました。5月となり、仕事はもちろんですが、Blogも頑張って書きたいです。そうそう、今河合隼雄氏の書籍を読んでいます。「本を読んだり、文章を書くのは『くるたのしい』ことだ」というオモロイ表現があった。つまり「苦しくて楽しい作業」ということね。もともとは遠藤周作氏の言葉らしい。Blogを書くのって、まさにそうなんです。「くるたのしく」文を書いて、これからも自分を表現したいと思います。これからも、まるろぐをよろしくお願い申し上げます。


ふたつめ。ダイゴが高校を卒業☞大学生活に入っています。自動車教習所も開始。昨日修了検定に合格したとかで、なかなか頑張っているようです。大学生は大学生なりの悩みもあるだろうし、楽しいばかりじゃないだろうけど、いろいろトライして欲しい。高校時代にはなかった世界を感じて、大いに羽を広げて下さい。

みっつめ。昨年暮れに書いた「不明熱の若年女性」の続報です。自分のBlogで大々的に取り上げた患者さんなので、その後もカルテを観ていました。あのBlogは、最後の方は自分の「一方的な悲観主義」で締めくくられており、ちょっと訂正しておくべきだろうと思いました。つまり、現実は「PET☞生検☞抗がん剤治療」という風には進んでいません。血液疾患の経験が豊富なI医師の外来で経過観察中なのですが、なんと頚部リンパ節の腫れは無くなっています。もともと、I医師の診たてでは「リンパ節腫脹がリンパ腫としては、小さすぎる」という観点で、まずは経過観察という流れになったようです。I医師の慧眼により、乙女の心身が受けたかもしれない傷は、最小限に抑えられています。そうして、現在は「周期的な熱」だけが残存している。結局のところ、Pel-Ebstein熱は脱してはいないんだろうけど、現状としてはそんなところです。なんらかの高サイトカイン血症があるんだろうな。まずは経過観察ですね。I先生、ありがとうございます。

よっつめ。先月の15日に、舞鶴へ個人的な出張。御年92歳の恩師に逢いに行った。私の体調は悪め。でも、この毎年恒例の恩師訪問は続けるつもりです。自分が必要とされているなら、やはり可能な限りそれに応えるべきだと思う。先生もさすがに腰が曲がり、足の運びが大変そう。もちろん頭の方は明晰で、92歳としては素晴らしいのだが、やはり肉体的な衰えが目立つ。親友がどんどん先に逝き「自分だけが長生きする」意味が、どうしても薄くなると思う。いつも思うんだけど、90歳以上の長寿をする人って、並大抵の「我執」ではやって行けないと思うんですよ。優しさや、ほんわかした感じ、あるいは「後ろ向きな気持ち」・・そんなものは、全て長寿のためにはマイナスだと思う。長寿の代表たる日野原先生は、優しい表情をしておられるが、内に秘めた激しさは、相当なものだろうと推察する。そう、90歳以上の長寿は、まさに「道なき道を行く」という過程なのです。まさに闘いなのです。今回訪問して、先生はややお疲れになっている気がした。人生に対する「謙遜の情」というか。先生、もっと「我執」を持って生きて下さい。また来年、必ず参ります。

いつつめ。今月1日に夫婦水入らずで、京都市内のレストラン「純心庵」に行ってきました。ここは僕たち夫婦には特別の店で、付き合っている頃から、結婚して間もない頃、何度か二人で食べにいった。とにかくジャンルに依らず、美味しいものなら何でも出す。そういうマスターの強烈なこだわりがある。そうした贔屓の店なのだが、夫婦で行くことは多分8年ぶりくらい? 私の実家のメンバーでは、毎年年末に顔を出していたのだが、お蝶夫人♪同伴で訪れることが、とんと絶えていた。「もしかして、うちの夫婦、別れたと思われてんのちゃう?」という憶測が、どうしても湧いてくる。昨年末のマスターの表情も、どこか「あんたら別れたんか?」みたいな空気を醸し出していたような・・考え過ぎか(笑)。だからというか、2012年はどうしても夫婦で訪れたいと思っていた。そんな折、ちょうど1日の夜に、ダイゴが飲み会。すかさず、大人二人で予約を入れた。5月11日が九回目の結婚記念日でもあり、ちょっと早めのお祝いとなりました。

1日の夕刻、夫婦で京都へ向かう。お蝶夫人♪は、京都自体が本当に久しぶりなのだ。市バスが思いのほか、楽しかったみたい。10年前の回数券を、ドキドキしながら使用したり。出だしから非日常の雰囲気あり、おいおい、恋人同士みたいやん! 店に入ると、二人なのにテーブル席が用意されていた。マスターの粋なはからい。メニューは私のこだわりで、この店のいわゆる「おまかせ」である「創味割鮮」の最上位コースをチョイス。こういう時に、しっかり贅沢しないとね。

なぜ「創味割鮮」にしたか? やはり久しぶりに夫婦で味わうわけで、一番最初に味わったメニューにこだわりたかった。あれは忘れもしない2002年の夏、岡崎の美術館でシャガール展をやっていた。非常に暑いし混んでいたんだけど、とても印象的な展覧会だった。「街の上で」という絵は、すごい迫力だったなぁ。その後、ガイド本に載っていた「純心庵」を訪れたわけ。その時たまたまオーダーした「創味割鮮」が凄いサプライズ尽くしで、私たち夫婦はマジックにかけられたような感触を味わったのだ。あれが純心庵との出逢いだった。

今回の「創味割鮮」も、もちろんサプライズたっぷり。現在主婦であるお蝶夫人♪にとって、「非日常の世界に入っていく」というのは、とても嬉しいこと。一品一品に、夫婦で目を輝かせていた。そんな中、コースの中盤で「マスターからの気持ちです!」と供された一品。立派な鯛のかぶと煮である。大きな器になみなみと汁が張られていて、いい匂い。いわゆる潮汁に近いが、若干中華の技法が施されている。とても美味しいスープ。初めは感動して、美味しいなぁ、と食べていたが、次第にその圧倒的な量に気付くこととなる。「これはちょっと覚悟して食べんといかん」と、かぶとの身をつつき、汁を飲み干して、一丁上がり! これはマスターからの挑戦状に違いない。これはしかと受けて立たねば! しかし、大きな器をウエイトレスさんに渡すとき「グヴォ」と大きなゲップが出てしまった(笑)。そこまで頑張らんでよかったか。

まぁ、そのようなハプニングはあったものの、本当に楽しいコースだった。2002年を彷彿とさせたし、実際にはしかとバージョンアップしていた。マスター、ありがとうございます。九回目の結婚記念祝いは、こうして終わりました。マスターも円満な姿を確認して、ホッとされたことだろう。お蝶夫人♪、夫婦生活、いろいろありますが、これからもよろしくお願い申し上げます。たまに夫婦水入らずで、純心庵に行きたいね。

以上長くなりましたが、近況をいつつ記しました。