不倫と嘘について

ひさびさに、村上さんのQ&Aのコーナー! 今回も「そうだ、村上さんに聞いてみよう」から質疑応答を抜粋して、まるちょうなりに考えてみる。

<質問>レストラン勤務の36歳の男性です。結婚して10年、子供が3人おります。人並みに幸せだと自負しています。さて、私はこの10年間一度も他の女性に手を出したことがありません。ただ、最近以前から知り合いの既婚女性からデートに誘われることが二度ほどありました。魅力的な女性だし、なんかやっちゃえるんじゃないかなーという気もして、最近わくわくしています。大事な家庭が潰れるのは嫌なのですが、「不倫する権利ぐらい持っていたい」という村上さんのお言葉にも「そ、そうか!」と勇気づけられています。今でも妻のことは大好きですが、その女性ともなんとか不倫したい。村上さんは不倫する時はどのような気持ちで事に挑まれるのでしょうか? 不義理をした奥さんに対しての気持ちはどんな感じですか? どんなふうに考え、行動すればいいのでしょうか?

<村上さんの回答>僕は確かに以前「不倫する権利ぐらい持っていたい」と言いましたが、それはあくまでも一般論であって、僕が現実に不倫をしているとか、したことがあるとか言ったわけではありません。そうですよね? ですからここでも、一般論として話します。不倫をして一番困るのは、多かれ少なかれ配偶者に<嘘をつかなくてはならない>ことです。ですからもしあなたが「嘘をつくのは嫌だ」と思っているのなら、あるいは嘘をつくのがもともと不得意なら、ややこしい不倫はやめておいた方が絶対に無難です。誰かを好きになることは良いことであると僕は思います。でも、嘘は場合によっては人を蝕んでいきます。気をつけて下さい。


<まるちょうの考察>不倫と嘘というテーマで語ろうとする時、真っ先に思いつく映画は「セックスと嘘とビデオテープ(→感想Blogあり)」である。弁護士の夫と献身的な妻。一見円満そうだが、夫は妻の妹と不倫していている。妻はその事実を知らないのだが、一種の神経症を病み、セラピストに通っている。弁護士の夫は、もちろん口の達者で如才ない男。つまり「嘘をつくのがうまい」のね。

まるちょうは思う。男の嘘に全く気づかないほど「鈍い」女性って、どれくらいいるんだろうって。これはあくまでも私見だけど、男の小賢しい嘘って、女は第六感で感じ取るものじゃないだろうか。女の「動物的な嗅覚」をなめたらあかん。上記の映画でも、夫の不倫の事実は知らないけど、無意識がそれを感じ取り「神経症」という形で、妻は何かを表現しているのだ。映画の冒頭「garbage,garbage…(ゴミ、ゴミが・・)」と神経質そうに語るシーンが印象的。もともとが優等生で、潔癖性に拍車がかかるのね。強迫神経症。かわいそう。

さて、まるちょうはどうなのか? 私は嘘をつけないタイプです。たぶん、不倫するとしたら「今からちょっと浮気してくるから、ごめん、行ってくるわ~」とお蝶夫人♪にちゃんと確認してから行くだろう(爆)。要するに、不倫をする資格も無い男なんです。不倫をする資格? そうだねぇ~、不倫の国家資格とかあったら面白いね。不倫検定1級とか(笑)。Aという状況で、あなたは何と嘘をついて、その場を切り抜けますか? 次の中から選べ、とか・・ 面白くないね、ごめん。横道にそれた。

村上さんの忠告通り、まるちょうは一生不倫はいたしません。それが無難です。だってややこしいもん。では「究極的に嘘が上手な男」は、不倫することを許されるのか? この問いに対する答えは、村上さんが既に記している。「嘘は人を蝕む」という言葉。もしその男が悪魔ならば、蝕まれることはないだろう。しかし、普通は人間だ。全ての人間の心には「良心」という法廷がある。村上さんのいう「蝕む」という表現は、その人間が「自分の無意識の中で裁かれる」というプロセスを指していると思う。己に重罪が課せられた時、彼のアイデンティティは危うくなる。それが「蝕む」ということだ。

嘘って、つくのもつかれるのも嫌ですよね。普通はそうだ。できるだけ正直に生きたいと思います。それが一番単純でかつ幸せな生き方だと思いませんか?

以上「村上さんのQ&A」のコーナーでした。