近況をみっつほど。
ひとつめ。先月の20日に、山陰の京丹後市へ行ってきた。後輩のI先生を訪れる、恒例の一泊旅行。私は友達の少ない人なので、こうした縁を大切にする。毎年I先生の自宅(大きな家)に泊めてもらうのだけど、お蝶夫人♪が「絶対迷惑になってるから!」とうるさい。そろそろ遠慮した方がいいのか?と不安になって、事前に「迷惑になってないか?」的なメールをしたんだけど、「全然大丈夫です」との返信に一安心。嫁から「ダメです的な返信は書きづらい」との指導を受けたが、私はそうした「非常に高度なコミュニケーション」というやつが苦手。とりあえず今回は、厚顔無恥でも何でもいいから、I先生宅へ押しかけることにした。
当日の午前は、K診療所の健診外来。その後、京都駅構内にある「Body Retreat」でリフレクソロジー45分コース。ここで疲れを癒して、14時過ぎに特急まいづるにて西舞鶴へ。そこから鈍行で丹後大宮に17時過ぎ着。I先生は、変わらず元気そう。いつも野郎二人でカニづくし料理をいただくのだが、今回はI先生ご家族と一緒にとのこと。ご家族というのは、奥様とお子さん三人衆。この三人のお子さんが、とても可愛くてね~。Kという料理屋さんでいただくのだが、そこの大将が、この三人衆に夢中で、いい味なんだな。あれだけ子供に優しく接する大人って、なかなかいないと思うけど。カニは、しゃぶしゃぶ、焼きガニ、カニすき、甲羅焼き、お腹いっぱいいただきました。今回はなんと言っても、料理屋の大将と子供たちが醸し出す愉快な雰囲気が、断然楽しかった。奥様ともいろいろお話しできたし・・ I先生だけじゃなくて、ご一家と交われたことに、深い喜びを感じた。宴の最後に「来年も来ていいですか?」と、ご夫婦に尋ねたところ、「ぜひぜひいらして下さい」とのご返事だった。私の楽観的な目からすると、それは「本当のことをおっしゃっている」と感じた。
I先生は、医療に対して、私など及びもつかないほどに研鑽を積まれている。会話から察すると、医療に対する気構えとでも言うのだろうか、「いい意味でのプライド」が垣間みられた。私も少しは持っているつもりだけど、I先生のはもっと徹底している感じ。ちょっとかなわないという感じだな。Evernoteの有用性や、感染症のMLなども教えていただいた。そうそう、例の肺がん騒ぎの件でも、とても有意義な情報をいただいた。I先生へ・・バカ正直な私は、先生の言葉を信じて、来年も参ります!よろしくお願いします。m(_ _)m
ふたつめ。先月の下旬に、お蝶夫人♪が実家から電子ピアノ(以下、エレピ)を持ってきた。いちおう、教育学部に進学する息子のためなんだけど、その運搬はかなり大変だったみたい。ダイゴが五歳の時に購入したとかで、それなりに年季が入っている感じ。お蝶夫人♪は、昔の愛機を丹念に磨いて、使用可能な状態に仕上げた。私はそれをなんとなくぼんやりと眺めていた。
実を言うと、私は5歳から12歳までエレピを習っていたのだ。年に一回は発表会で、聴衆を前に演奏したりもしたっけ。でも、あの頃は練習が死ぬほど嫌だった。そして練習せずに先生宅に行って怒られるのが、もっと嫌だった。でも、自分で「イヤ」と言えない子供だったので、仕方なくやっていた。立派なエレピも買い与えられ・・ 今から思うと、習い事って何だろう?って思ってしまう。親のエゴって、どこまでを言うんだろう?とか。
しかし、である。ある日、ふと妻のエレピを触ってみた。・・これが、わりといい感触なのだ。なんか、指が覚えてるぞ。楽譜も何となくだけど読める。いつの間にか夢中になっている自分がいた。久々に「ぐいぐい引き込んでいく力」を感じた。井上陽水の「少年時代」を弾いてみる。これが結構弾けるのだ。音符を見ていると、35年以上前の「先生の厳しい指導の声」が頭の中に響き始める・・不思議な懐かしさを伴って。そうした複雑な感情が次から次へと湧いてきて、目が潤んできた。いや~、なんだろう? こういう巡り合わせもあるんだね。よく考えると、ギターよりはエレピの方が、とっつきやすい気がする。今は師走のあれこれで、エレピどころじゃないけど、年末年始の休暇なんか、ちょっと頑張ってやってみようかな?なんて考え中です。(^_^)
みっつめ。今月の10日に、実家の忘年会があった。実は両親が今年金婚式で、料理を少しフンパツしてみた。場所は恒例の「純心庵」というレストラン。今年は「THE JUNSHINAN 定番コース」を軸にアレンジしていただいた。やはりオマール海老のエスニック炒めと蚫ステーキは絶品。年に一度の贅沢、十分に堪能しました。お蝶夫人♪と久々に来ないとな~、と切に思った。
50年という歳月は、結婚8年目の私なんかに言わせると「目がかすむくらいの」遠い先のことだ。夫婦の間で、いろんなことがあっただろう。喜び、悲しみ、諍い、病、不肖の息子の心配(笑)・・当人同士は平然たるものだが、たくさんの思い出が50年の中に詰まっているはず。父80歳、母71歳、何より大きな病気なく、二人とも健在であることを、息子として有り難く思います。
会食自体は、20時半頃に淡々とお開き。父はいつも通り、黙ったまま虚空を眺めているし、母はとりとめのないことを喋る。結局「金婚式」という事柄については、特段触れられることもなかった。美味しい料理に舌鼓を打って、あれこれ雑談をしたという感じ。でも・・それでいいんだろうな。二人とも、息子二人が健康でやっていることを、嬉しく思い、心の支えにしているんだろう。今年は私の肺がん騒ぎもあった。これからも健康に気をつけて、頑張ろうと思いました。
以上、みっつ近況を記しました。