今回は音楽コラムとして「アメイジング・グレイス」について語ってみたい。よく耳にする曲なわりに、その由来とか成り立ちなどは知られていないかもしれない。というわけで、自分なりに少し調べてみた。作詞はジョン・ニュートン(1725-1807)というイギリスのクリスチャン。賛美歌の一種であり、アメリカで最も愛唱される。まず題名の「amazing grace」とは何ぞや? 直訳すると「驚くべき神の恩寵」ということになる。ここで強調したいのは、その「驚嘆」である。ジョン・ニュートンは実際に驚いたから、このうたを書いて残したのだ。ある時彼は「神を信じることにより、本当に救われることがある」という驚くべき確信を抱いた。そしてそうした体験から、アイデンティティは確立され、視野がひろがる。「恩寵」というのは、その点である。哲学的に言うと、その「驚くべき恩寵」体験により、彼は真に彼自身になったのだ。その「畏怖に似た驚き」を後世に伝えたかったのだと思う。
そういう背景を知りつつ、歌詞の冒頭のみ訳してみたい。正式にはかなり長い歌詞なのだが、よく歌われるのは最初の部分である。
Amazing grace how sweet the sound
That saved a wretch like me.
I once was lost but now am found,
Was blind but now I see.
アメイジング・グレイス・・なんと快い響きだろうか
それは私のような不幸のどん底にいる人も救って下さる
私はかつて道に迷った、でも、もう迷わない
私はものの見方が分からなかった、でも、今は見渡すことができる
まずはフォークの大御所、ジョアン・バエズに登場してもらおう。
ふたつめは、真打ちの本田美奈子。
ラストは、とびきりファンキーに! ヴィクター・ウッテンの登場だ。
以上、「アメイジング・グレイス」について語ってみました。