前回に引き続き、運動についてまるちょうが思うこと。ある日、またまた登場!お蝶夫人♪が右の本を紹介してくれた。「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」(山本ケイイチ著)である。共感ができる部分が多々あったので、Blogにまとめてみる。山本ケイイチという人物については、Blogを参照のこと。「そうだなぁ」と思えたことを列挙して、各々についてコメントしたい。
#1 習慣の大切さ
#2 トレーニングの目的は「続けること」
#3 スローラーナーとファストラーナー
#4 睡眠の大切さ
#5 首尾一貫感覚について
まず#1から。山本さんはこう述べる。
何か一つのことをなそうとするときに人間ができるのは、結局、淡々とした作業の積み重ねしかない。一発逆転で大成功とか、ある日突然奇跡が起きて誰かが手をさしのべてくれるなどということは幻想だ。
こうバッサリと言ってもらえると、かえってスッキリする。毎年夏と年末に宝くじを買ってしまう自分が、恥ずかしくなってしまう。そう、淡々とした作業の積み重ねが、長く続けることにより、あるいは岩をも貫く力となりうる。映画「ショーシャンクの空に」の中でも描かれる、例の哲学である。世界を変えるためには、とるに足らぬ「何か」を愚直に続けること。大いに共感。
次に#2。ジムに入会して、半年以上続けて、結果的にトレーニングの習慣を身につけるに至る人は、おそらく半分以下。山本さんの実感では、三割程度だそうだ。山本さん曰く
トレーニングを続けていくためには、最初から目に見える効果を期待しないほうがいい。トレーニングの目的は「続けること」にあると言ってもいいぐらいだ。そうすれば、効果が出ないからといってすぐやめることもなくなる。逆に、効果が出ないからこそ、続けなければいけないんだと思えるようになる。
まるちょうは双極性障害があるので、筋トレをガンガンするようなメニューでは継続できない。筋トレのしすぎはセロトニン活性を下げる。結局、有酸素運動を中心にするのが一番無理がなく、長続きすることがようやくわかってきた。こうした「継続するための自己コントロール」が、どうしても必要。おそらく「自分を知る」というプロセスが重要なんだな。
次に#3。スローラーナー(ゆっくり学習する人)とファストラーナー(早く学習する人)の対比。まるちょうは完全なるスローである。山本さんによると、トレーニングはどちらかというと、スロー系の方が効果が出やすいそうだ。スロー系はファスト系のような気負いや焦りがない。その分、あまりやる気になっていないようにも見えるが、決してモチベーションが低いわけではない。トレーナーにアドバイスを受けたら、それを信じてやる。一度に多くのことを変えないし、多くのことを望まない。できることから手をつける。要するにスロー系のほうが「不器用だけど粘り強い」ということだろうか。
次に#4。成長ホルモン(GH)は傷ついた筋肉を修復し、疲労を回復させる。一般的に日本人は夜の11時~12時と2時~3時にGHが最も多く分泌されると言われている。いわゆる「睡眠のゴールデンタイム」である。トレーニングをした日は、睡眠時間も多めにとるべきだが、その時間帯も重要なのだ。また、GHは寝てから30分ぐらいで分泌されるため、ゴールデンタイムの1時間前にはベッドに入るほうがよい。また、寝る前3時間以内の炭水化物の摂取はGHの分泌を妨げると言われているので、注意が必要。GHはもちろん、年齢とともに分泌量が減る。40代のまるちょうは、もう筋トレして破壊された筋肉組織を迅速に修復するだけのGHは出ていない。どうしても疲労が数日は残る。また、双極性障害があるので、睡眠もリズムよく取れないことが多い。だからこそ、筋トレは抑えめにすべきなのだ。
最後に#5について。アントノフスキーという医療社会学者が「首尾一貫感覚」(Sense of Coherence)という概念を提唱している。「有意味感」「把握可能感」「処理可能感」のみっつの下位概念があり、この感覚を備えた人間はストレス対処に長け、健康保持能力が高いと言われている。
*有意味感:人生において、全ての出来事には意味があると思う度合い
*把握可能感:出来事を把握でき、環境に適応できるという感覚
*処理可能感:遭遇する出来事は、すべて対処可能であると感じられる度合い
まるちょう的には「有意味感」の重要性を特に支持したい。「失敗は成功の素」という諺がどこまで実践できるか。うまくいかなかった時こそ、成功への鍵が隠されているという考え。まるちょうが弱いのは「把握可能感」かもしれない。環境の変化に弱いので。視野が狭いんですね。おそらく組織の管理職なんかには向かないと思う。視野は拡げる努力をしなければ・・(汗) 現状では、環境の変化を最小限に抑えて仕事をしています。やはりそれが一番気楽だし。
あとがきとして、まるちょうの「運動の目的の変遷」を記しておく。2005年、一番最初はもちろんダイエット。減量が一番の動機だった。しかし、次第に「運動そのものの気持ちよさ」に目覚めていく。現在通う「Gold’s Gym」はボディ・ビル養成系のジム。筋肉隆々たる男性や、少数だけどバーベルを持ち上げて筋トレする格好いい女性もいる。一時期、そうした「筋トレガンガン系」に憧れたけど、結局持病があるまるちょうには向かないことが、最近になって分かってきた。そうして、現在の「躁鬱をコントロールするための運動」という理念に辿り着く。イメージはあくまでも「セロトニン分泌」。アスリートを目指すのではなく「いかに健康を保つか」である。その延長線上に、減量や持久力強化ができればよいと思っている。
以上、二回に分けて「運動について」というお題で語りました。