近況–地獄の防災訓練

今回は近況その二として、5日に行われた市の防災訓練について記しておきたい。これは話せば長くなるけど、自分としては、とても高いハードルだった。結論から記すと、関係者の協力、とりわけお蝶夫人♪の尽力により、大成功に終わった。わが妻には、心からありがとうと言いたい。彼女なしには、到底こんな高いハードルは越えられなかったと思う。


始まりは7月初旬。火災報知器が鳴った時にどうすべきかを、暗中模索で調査していた。そんな中、消防署から9/5に市の防災訓練があるので、協力して欲しいとの要請あり。私のマンションが訓練の場所として使用され、それも火災報知器の説明をするという。これはええやん、という感じで理事長や役員間で話し合い、二ヶ月にわたって綿密に準備をしてきた。

防災訓練とは別に、マンション独自の火災報知器説明会を11月頃に行う案があって、役員会に提案したところ、防災訓練の後にまとめてやればいいという意見が出て、結局その方向で行くことに決定。而して、5日は朝8時から11時半までにおよぶ「防災訓練+火災報知器説明会」という長丁場のイベントになってしまった。もちろん、私を含めて役員は準備もあるのでもっと長い。当日は大変なことになると、覚悟していた。

念のため記しておくが、私はリーダーの器ではない。当マンションの参加人数は50人程度(学区全体では300人くらいだろうか?)。それを統率していくとなると、相当なエネルギーが必要。私は当日の早朝から、相当に緊張していた。ある意味やけくそだな、言い方悪いけど。自分の閾値を、明らかに越えてるもん。だから8時に訓練開始された後は、もうなりふり構わない姿勢。大声は張り上げるし、普段は控えめなのに、率先して訓練にも参加する。できるだけ訓練が円滑に進むように、絶えず気を配る。

8時10分から9時10分までが、第一部の訓練。これはまずまずうまく行った。第二部は、広域避難場所に移動して、もっと大掛かりな学区単位の住民が集まってする訓練。当日は晴天に恵まれて、厳しい残暑。小学校のグラウンドに集合したのだが、暑い暑い。そこから、シナリオのない訓練が始まる。もう必死。消火器の実践的な使用法と、大規模なバケツリレー。かけずり回って、なんとかなった。あとは消防隊のデモを観て、閉会式で終了。とにかく暑かった。市から参加者に非常食の贈呈があり、うちは50人もの人が参加したので、大量の荷物。手分けしてマンションへ持ち帰った。

そしてそして・・どろどろの疲労困憊の後、火災報知器説明会なのだ。人前で喋るのが得意な人はよい。私は大勢の前で話すなんてことが日常でないので、相当にきつい作業。肉体的にも精神的にもギリギリのところ。まずは汗でベトベトになったTシャツを替えて(これは予想していたので用意していた)、原稿を前に精神集中。思えばこの一週間ほど、この説明会のためにどれだけ練習しただろう。苦手分野を克服するためには、しつこいほどの繰り返しの練習しかない。実質的に10分弱の短い説明に過ぎないけど、私にとっては難行に変わりなし。愚直に何度も何度も繰り返し練習した。前夜は、セットアップされた会場で独り説明の練習。場慣れしておくために、必要と思ったので。そんなこんなで、本番は割と普通に喋れた。練習の成果は大いにあった。質疑応答で、ややうろたえる場面もあったけど、他の役員さんの助けもあり、なんとか乗り切ることができた。

火災時の住民の行動の指針というのは、一度誰かがしっかりまとめておくことが大事だという信念で、この仕事を最後までやり切ることができた。終わった後は、いわゆる多幸感だね。不眠にかなり悩まされた。翌日の日曜日が出勤というのが、結構こたえたけど、まぁ結局成功裡に終わったわけで、それほどの体調不良にはならなかった。最後に、準備段階から当日まで、自治会長職を私と表裏一体となってこなしてくれた、お蝶夫人♪に感謝いたします。もちろん、他の役員さんもご苦労様でした。大きなステップだったけど、うまくいってよかった。以上、5日の防災訓練について書いてみました。