スローブログ宣言!/鈴木芳樹

「スローブログ宣言!」(鈴木芳樹作)を読んだ。現在Blogを書いているが、「Blogって何?」と改めて訊かれたとき、自分の中のボキャブラリーがあまりにも少ないことを気にしていた。Blogを始めてもう二年を過ぎたし、そろそろBlogに関する知識を整理すべきと感じたわけ。例えばトラックバックなんて機能も、未だにその意味をよく把握していない。これじゃ、いくらなんでも恥ずかしいだろう。ライフワークなんてとても言えない。

Blog解説書はいろいろあるんだけど、本書を選んだ理由はズバリ、「スロー」というキーワードがタイトルに入っていたこと。なんとなく自分に馴染むような気がした。実際読んでみると、その直観は的中。とても収穫の多い読書となった。大まかに言うと、Blogの簡単な歴史、Blogで何をどのように書くべきか、アフィリエイトに対する考え方、2ちゃんねるの存在・・etc。そして何より共感したのが、鈴木さんの「Blogとスローに付き合う」というスタンス。


『注目されたい』『相手にされたい』と思うあまり、本来の自分を見失ってはつまらない。自分の書いていることは、たとえ今すぐ目立った反応がなかったとしても、百年後の誰かにとっては何らかの意味があるかもしれない。

これ、日頃まるちょうが思っていることズバリそのまま代弁してくれたので、とても心強く思った。要するに「自分に嘘をついてまで書きたくない」この一言に尽きる。Blogによって、自分とは違うキャラを演じている人もいるだろう。それもネットにおける楽しみ方のひとつかもしれない。しかしまるちょう的には、それはNGなのだ。他の何かを演じるのではなく、自分の中に埋もれている個性を掘り起こす作業こそが大事なのだと思っている。自分に正直にBlogを書くことにより「自分とは結局どういう人なのか」という認知が可能になる。そして同時に、Blogに作者の「人間性」が奥深く刻み込まれる。読者は活字を通して、その人となりを感じるわけだ。

まるちょうにとっては、そこがBlogの一番の楽しみなのです。「注目されたい」「相手にされたい」という気持ちも無いではない。コメントがたくさんあるのは嬉しいし、繋がりを感じる瞬間って素敵。ただ鈴木さんの仰るように、それに夢中になって、自分を見失うのは本末転倒。あくまでも「スロー」にBlogを書いていきたいです。最後にお気に入りの言葉を記す。

力強さやジャーナリズムなどとは正反対のところにある、耳を澄まさないと聞き取れないような小さな声で語られる言葉。私にとってウェブとはまずそういう言葉が語られる場所であり、またそうした言葉こそいとおしいと、私は感じる。

精神科医の風野春樹さんがBlogに対する「違和感」を表現した言葉。鈴木さんは、この言葉でいつも初心に戻れるのだという。まるちょうも、そういう感性で文章を書きたいな~。注目を浴びるとかたくさんの人と繋がるとか、そういうのは最小限でよいと思うのです。

もちろん、今年前半のような体調不良による長期休業は「スロー」とは別物で、自分としても全くの不本意。今後も体調に気をつけながら、こじんまりとBlogを続けていきたいです。何よりも続けることが命なのだから・・

以上「スローブログ宣言!」の感想を記しました。