まるちょうの好きなドラマ「Dr.コトー診療所」でプチ発見したことについて、ちょっと語ってみたい。離島の漁師の息子である剛洋くんが、コトーのような立派な医師になりたいと上京するシーン。コトーは剛洋くんに、ひとつの言葉を贈る。例のクラーク博士の言葉なんだけど、フルバージョンなんだね。「Boys, be ambitious!」だけでなく、以下に記す全文を贈った。
“Boys, be ambitious! Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement. Not for that evanescent thing which men call fame. Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.”
まるちょうが辞書片手に自分なりに訳してみた。
「少年よ大志を抱け。カネや利己心を満たすためではなく、また名声と呼ばれる儚いもののためでなく。人として当然備えるべきあらゆるものを獲得するために、大志を抱け」
まるちょうは、恥ずかしながら「Boys, be ambitious!」しか知らなかった。結構そういう人って多いんじゃないかな? その後に続く言葉は、ある意味「大志を抱け」と逆のことを言っている。その辺に、まるちょうは大いに啓蒙されたわけ。
「Boys, be ambitious!」だけだと、いかにも青少年に「野心的であれ」と言っている印象を持ってしまう。その先には、現代に象徴される「金銭と名誉を含めた我欲」が見え隠れするんだけど、クラーク博士はそんなものバッサリとやっつけちゃう。一番最後の言葉がとても含蓄があって好き。要するに「内的な充実のために野心的であれ」ということ。いいね~、こういうの大好き。アフォリズムには矛盾がないとね。
これはあくまでもまるちょうの推測だけど、この言葉の挿入はドラマの脚本を書いた吉田紀子さんのアイデアだろうと思っている。でもこの言葉で、ぐっとコトー先生の人物像が際だつし、純粋にコトー先生に憧れて、親元を離れて東京で勉学に励む剛洋くんに相応しい言葉になっていると思う。剛洋くんだけでなく、現代の若者すべてが一度は噛みしめるべき言葉なのかもしれない。
最後になったけど、ネットで調べた限りでは、この言葉は必ずしもクラーク博士が残した言葉という確証はないようだ。まぁ、まるちょうに言わせれば、この際真実などどうでもよい。よいものはよいのだ。ウソだろうが何だろうが、人を啓蒙できる言葉は幸いなるかな、である(笑)。ちょっとシニカルに締めてみました。