YouTubeって、つくづく面白いメディアだと思う。お笑い、音楽、勉強、国会、等々。もちろん情報としては玉石混交なんだけど、それを判別するリテラシーがあれば、これ以上ないメディアかもしれない。僕は音楽で利用することが多い。いつの頃からか「THE FIRST TAKE」という音楽映像に触れることが多くなった。このSONYが仕掛ける音楽メディア、これがいいのである。
始まりは「違う、そうじゃない/鈴木雅之」だった。65歳のおっさんの、突き抜けたワイルド。「THE FIRST TAKE」の強みは、パフォーマーの表情が克明に観察できること。これは単なるPVよりも優れている点だ。これで「鈴木さん、カッケー!」となる。
鈴木さんが終わると、自動的に次の音楽へ移る。いろいろ聴いていると、65歳というのは例外的な年齢だということに気づく。そう、「THE FIRST TAKE」は、ほんらい若者が「現代の唄」を歌う場所なのだ。
「これいいな〜」となる若者アーチストが、何人かいる。「ドライフラワー/優里」は、いいね〜。29歳かぁ〜。この唄は、感情が自然にこもるのがよい。先日、カラオケで歌ってみたけど、普通に号泣したもんね。優里ってハンサムでモテそうだけど、割と性格もよさそう? 順調に伸びてほしいと思います。
次に、あいみょん。あいみょん、来てるねー! 現在28歳かー! 朝ドラの主題歌「愛の花」もいいけど、僕は「マリーゴールド」にやられた。これは「THE FIRST TAKE」じゃないけど、彼女の独特の雰囲気が伝わってくる。さっぱり感、透明感、おそらく同性にも共感を持たれるはず。
他にもたくさん若い才能はあるけど、キリがないので割愛。そんなに知ってるわけじゃないし。若い才能がほとばしるのをみると、56歳のおっさんは眩しくなります。「新しさ」をみると、僕は清々しい気持ちになる。普段は古めのジャズとかポップスばかり聴いているけど、こうした「新しい波」に触れると、なんかワクワクする。若いからこそ生み出せる「素直な熱量」というか。とにかくね、カラオケで歌って泣けるというのは、おっさんとしては嬉しいんですよ。若い人に近い感性を自分も持っている、という実証。俺も捨てたもんじゃないな、みたいな。
秋元康とか、LDHとか、ジャニーズとか、ああいう「アートの大量生産」は、アートの息の根を止めると思う。アートはオンリーワンであるべき。大量生産派は、ナンバーワンを目指している。そういうのは、僕の心には響かない。若い才能を垣間見させてくれた「THE FIRST TAKE 」に感謝である。音楽を楽しむ場として、昔は紅白歌合戦だったのが、こうしたネットの場所に移ってきているのかもしれない。「みんなで一緒に楽しむ→個人でおのおの楽しむ」というパラダイム・シフトなのかな。それも時代なんでしょう。ながながと語りましたが、とりあえず若い人の音楽に触れ合えて、嬉しかったことを記しました。