近況をみっつ

ひとつめ。僕という人間は、わりと誤解されていると思うのですが、相当にめんどくさがりで、変に不潔なところがあります。家に帰ると、嫁にそういう「だらしないところ」を突かれて、ようやく棲息しています。その延長線上に、耳と鼻の「放ったらかし事案」があるわけです。アラフィフになると、そらもうムダ毛が生えてくるわけで。耳毛と鼻毛ですわ~ 耳の場合は耳垢も放ったらかしだから、いかんのです。高音域の聴力低下もあったり(これは関係ないと耳鼻科医に説明されたが)。でも、やっぱりちゃんとしようと思ったんです。たぶん僕、紳士には永遠になれないと思うんですけど、やっぱり努力はしたい。耳毛カッターと鼻毛カッターを買い揃え、隔週木曜日にケアをすることにした。やっぱり、丁寧に生きたいですね。


ふたつめ。まるちょう診療録より。30代後半の男性。母と同伴で受診。半年前から小刻み歩行あり。一年前くらいから手を止めると震えあり。震えがひどくなってきている。言葉がすらすら出てこない。家に引きこもっている。薬の内服はなし。誤嚥しやすい、むせやすい。食欲自体はある。診察では、やや小刻み歩行あるか? 手指は振戦は少し。わりと大柄な方で、やや異様な印象を受けた。パーキンソン病にしては若すぎるし、誤嚥は説明できないし。でも「何かヘン」という言葉にしにくい印象があった。だからこそ、母が付き添っているわけだし。とりあえず、頭部CTを撮ることにした。しかし、僕がCTを見ても特記すべき所見はなし。なにも問題ないように思えた。こういう時は、クリンチである。とりあえず、採血しておきましょう。一週後に再診、CTの正式所見も説明とした。

後日、検査結果を見て驚いた。採血はまったく問題なし。正常と思ったCTは、放射線科Drの評価では「小脳萎縮あり」とのことだった。「SCDなどのご評価ください」と記載されていた。SCD? 脊髄小脳変性症を指した略語である。調べてみたところ、多系統萎縮症(小脳失調優位型)のようである。ほぼほぼ、この青年の症状に当てはまると思う。基本、孤発性であり、遺伝性の病気ではない。なんと恐ろしい。そして平均的な予後は「緩徐に進行し、多くは5-10年で死亡」とのこと。同伴した母親は60歳半ばだっただろうか。なんという残酷な病気だろうか。神経内科へコンサルトしたので、もう会うことはないだろうけど、お母様、つらいだろうなー いやー、これはつらい。

みっつめ。ある日、昼寝から目覚めると、左膝が痛かった。やや腫れている感じあり。こういう時、僕はすぐに悪性腫瘍を連想してしまう。そう、癌恐怖症です。「骨肉腫だったら、どうしよう」というわけです。さっそく、翌日に近所の整外科に行ってきた。この整外科は自宅から1分というお手軽なクリニック。その上、いつもガラガラである。経営がどうなっているのか、真剣に心配してしまう。この日も、二番目に呼ばれた。「とりあえず、レントゲンとりましょうか」 以前は院長先生がじかにレントゲンを撮っておられたのだが、最近、技師さんを雇ったようだ。サクサク診察はすすみ、骨に異常はなし。つまり、骨肉腫ではない。軟骨も問題なさそうだが、やはり「変形性膝関節症でしょう」と診断された。うーん、俺、レッグプレスで150kg行くけどなー? そんな大腿四頭筋でも「変形性膝関節症」になるんだろうか? その後、痛みは右足首や右膝とか左手首とか、移動するようです。これって、何かの感染症(コロナ含む)の症候性の関節痛じゃないのか? あるいは自己免疫的なもの? などなど、自分なりに考察しながら、昨日今日とがっつりウォーキング(40分)してきました。筋トレも。俺、医者やけど「病は気から」でっせー!( ・__・)ノ””