近況・・父の白内障手術(1)

近況をひとつ。23日に実父(82歳)が、白内障の手術を受けた。それにまつわるエピソードを書き綴ってみたい。長くなったので、二回に分けて。

私の両親は、いちおう健在です。母は73歳。細かいことはいろいろあるけど、大きな病気もなく、二人で暮らしてくれることは、息子にとっては本当にありがたい。でも・・老いはどうしたって、やってくる。今回は「眼の老化」という、当人にとっては生活の質に直接かかわる問題でした。

父が「右眼が見にくいんや」と言い始めたのは、確か昨年の初秋ごろだったか。自分で個人の眼科医院や総合病院の眼科などを受診するも、もうひとつ、という感じらしい。父という人は、とても我慢強い性格で、私に相談するということは、それなりの不快感があるということ。話によると「ひどい白内障ではないが、自分ではかなり見にくい」らしい。どこで手術したらいいか?と相談された。


両親にはネット検索のスキルはない。まあ、父も母もガラケーは使えるんだけど。父はなんと、80歳でケータイが欲しいと言いだし、auに同行して契約の補助を務めた。今ではハートマークを交えた、かわいいメールを送ってくる。70歳過ぎてから家電にはまったという、遅咲きオタクなんです。あと10年早かったら、パソコンも使えただろうに。

さて、ネット検索である。あれこれ検索した結果、滋賀の大津にある「森井眼科医院」のHPが異彩を放っていることに気づく。一番のポイントは、白内障の手術をする医師のプロフィールがちゃんと確認できること。顔写真とか略歴、年間の手術件数など、丁寧に紹介してある。40代前半で脂の乗りきっている年齢。HPから放たれる「勢い」が、他院と全然違う。ただひとつ問題点は、実家からちょっと距離が遠いこと。

10月の終わりに両親が栗東にやってきたとき、上記の医院のことを父に話してみた。たいそう興味を持ったようで、Webから何枚か印刷して、持たせて帰ってもらった。そして1月11日、新年の挨拶に実家に寄ったところ「23日に手術と決めてきた」ときた。えらい早業やな。父は「おまえは忙しいやろから、見舞いとかいらんしな」と念を押さはる。私も「まぁ、命のかかった手術でもないしな・・」と呑気にかまえていた。

私の悪い癖に「相手の言葉を、そのまま受け取ってしまう」というのがある。いわゆる「言葉のあや」ですな。父は「見舞いに来なくていい」と言った。ああ、そうか、ええんやな。そこで「あかんがな!」と貴重なツッコミを入れてくれたのが、お蝶夫人♪その人である。「やっぱり、ちょっと顔出したほうがいいんとちゃう?」と。そう、23日はちょうどOffなのだ。別に行けるし。でも彼女の指摘がなかったら、まず行ってなかった。言葉の裏側という「暗号」を読めない私。

当日10時半頃。JR大津駅から歩いて10分くらい。森井眼科医院は、間口は狭いが、奥行きがとても広い。案内されて入っていくと、両親がぽつねんと座っている。私たちが不意に来たので、ちょっと面食らった感じ。私も何だかはにかみながら「手術まだ?」みたいな言葉をかける。お蝶夫人♪は、嫁として如才なく動き、言葉をかける。こうした時の彼女は、まさに「嫁として過不足なく」たち振る舞える人だ。ちょっと感心してしまうくらい。父は・・言葉は少なかったが、嬉しそうだった。ちょっと安心したような、そんな表情だったと思う。