近況

近況がたまっているので書いておきます。よっつくらい・・

ひとつめ。4月に村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読了した。その作中、ボブ・ディランが取り上げられている。実は学生時代にボブ・ディランを聴いて、「なんじゃ、このだみ声!」と、顔をしかめたことがあった。例えば名曲「Blowin’ In The Wind」なんかも、他のアーティストがカヴァーしているのは聴けるけど、本人が歌っているのは「なんかね~」っていう感じ。ボブ・ディランにどう対峙したら、彼をちゃんと評価できるんだろう? 世界中の人が賛嘆する彼の唄の価値が、俺だけ理解不能なのは癪。そこで村上さんが、次のようにボブ・ディランを表現したんだね。「まるで小さな子が窓に立って雨ふりをじっと見つめているような声」・・まるちょうにとって、この表現はまさに「膝ポン」ものだった。そうして今、彼のベスト盤を取り寄せて聴いている。40代にして、ようやくボブ・ディランの「味」が分かってきた。「Don’t Think Twice, It’s All Right」なんて、最高だね。俺のためにあるような曲だ(笑)。いつか、Blogで取り上げて、深く掘り下げて味わってみたい。


ふたつめ。6月下旬に南草津の無印良品に立ち寄ったとき、淡いピンクのポロシャツに目を奪われた。紺の勤務用綿パンを探すのが本来の目的だったので、そのピンクのポロはスルー。気になりながら「またいつか来ることもあるだろう」ぐらいの気持ちで、その時は買わず。しかし、それから10日ほどして、急にむらむらと「あのポロシャツ、やっぱり欲しい!」となって、木曜日の夜8時頃に車を飛ばして、南草津の無印へ。しかし、XLが売り切れ。・・肩を落として帰宅すると、お蝶夫人♪が「ネットで売ってないの?」とアドバイス。見てみたら、ちゃんとありました。南草津までの往復が、なんか馬鹿みたい。まるちょうが気に入ったのは「いかにもピンク」じゃなくて「ベージュに近い落ち着いた淡いピンク」だったから。まぁ、40代のオッサンのさりげないおしゃれですな。・・笑うなよ!(▼▼メ)

みっつめ。ずばり、iPadを買った。先月27日。その日は午前中に駅前一斉清掃があって、わりと疲れていたと思う。でもそういう時に限って、いい考えが浮かぶもんだね。iPadはずっと欲しいと思っていたんだけど、入手先としては、京都駅前のビックカメラしか思い浮かばなかった。一種の思考停止だな。その日、茫漠とした感じでAppleのサイトを彷徨っていたら、滋賀の草津にキットカットというApple直営店があることを思い出した。ここなら、iPadを取り扱っているやんか。それに、断然近いし。「なんでこんなこと、初めに思いつかなかったんだろう!」てな感じで、とりあえず電話してみる。すると「64GBのWi-Fi+3Gなら在庫少しあります」との返事。「マジかよ~!」てな調子で、肉体的には疲れているにもかかわらず、草津駅前のキットカット店舗へ向かう。日曜日で、すごい混雑。店頭で改めて訊いてみたら、やっぱり上記のモデルは在庫あり。当初は32GBを考えていたんだけど、どうせ24回払いだし、むしろ容量はたっぷりあったほうがいいとの判断で、購入を決断。それから結構待たされたけど、無事入手することに成功。

なんというか、急転直下という感じだった。現在、週末だけ鞄に入れて持ち歩いている。まずやりたかったのは、大きい画面での柿木将棋。なかなかよろしい。ネットはそれほど使っていない。24回払いが終了した後、通信費をソフトバンクに月4400円(だったと思う)支払う必要あり。孫さん儲けすぎ~! ネットをそれほど使わない現状を考えると、24回払いが終了したら、ソフトバンクとの契約をいったん解除してもいいかなと思っている。iPadは、やはり満員電車で使う気にはなれない。なんか目立ちすぎるし、ポケットにも入らないし。だから、ウィークデーはiPod Touchで将棋している。なんにしろ、現状ではiPadの性能を十分に活かしているとは言い難い。

電子書籍閲覧という機能も、まだ未知数。なんでも「自力で電子書籍作成」という潮流が、確かなものになりつつあるようだ。自分の蔵書の背表紙を裁断して、専用スキャナにてPCへ読み込みPDF化する。そうして、iPadなどの端末に入れて持ち歩くというやり方。これにより、本を置くスペースが要らなくなる。検索もできるようで、かなり便利かな~? でも初期投資が7万円くらい要るみたい。しばらく様子見だけど、おもしろい発想だと思う。その線で行くと、いわゆるCDなんかもレガシー・メディアなんだよね。PCに音楽を取り込んだ後は、どんどん処分していいのかもしれない。CDも、ほんと置き場所が困る。HDDのバックアップさえちゃんとすれば、データ消失の心配も回避できるわけだし。

iPadの利用については、これからどんどん状況が変わると思う。とりあえず24回払いの2年間で、どんなもんか、ぼちぼち考えようと思っています。

よっつめ。4日にO先生の教授就任祝賀会があった。O先生は学生時代の軟庭部の先輩。学生時代はもちろん、研修医時代も、体調を崩して大変な時も、大変お世話になった先生。祝賀会の場所は、京都市内のとあるホテルの大会場を貸し切りで。軟庭部のOB、OG、現役部員合わせて100人くらいが参集。O先生の教授就任ももちろんめでたいが、正直まるちょうとしては、昔懐かしい先輩や後輩に逢えるのが楽しみだった。卒業以来という人もいらっしゃる。そうすると、ざっと20年ぶりくらいになる。

さて、まるちょうという人は小心者で、こうしたホテルとか格式張った場というのが、めっぽう苦手である。だから、当日は上記のような楽しみもありつつ、とても緊張していた。実は8年前に同じO先生の送別会というのがあって、その時は全員でひとことずつ挨拶をする場面があった。世渡り下手な私は、もちろんそうした時に挨拶の言葉を考えておらず、かといって即興で挨拶を言える才覚もなく、恥ずかしいくらいしどろもどろになった。あれは、何というか惨めだったなぁ。ちうわけで、今回はそういうことも想定して、短い挨拶の言葉を用意して行った。

結論から言うと、そうした配慮は無用だった。やはり教授就任という正式で盛大な場ゆえ、スピーチされる先生は私のような末端分子ではなく、OB会の中核をなす重鎮の方々である。それと、O先生の現役時代に関するくだけたスピーチも、ちゃんと人選がされていたみたい。まるちょうは、ずっと不安な気持ちで進行を見守っていたが、杞憂に終り、ほっと一息。

それにしても・・懐かしい面々。お話しできたのは残念ながら一部だったけど、充実したひとときでした。そうそう、一番肝心のO新教授のスピーチも、素晴らしいもので感動した。新しい部門を立ち上げるわけだけど、計り知れないほどのエネルギーが必要だろう。そして、教授という役職ならではの気遣い、ストレスも半端じゃないだろう。前途多難と申し上げては失礼だけど、現実問題として、そう簡単な仕事ではない。でも、そういったことを十分に覚悟して、O先生はこの仕事を引き受けられたのだろうし、立派にやり遂げられるだろう。O先生の熱のこもったスピーチから、そうした期待を感じずにはいられなかった。

O先生、くれぐれも体に気をつけて頑張って下さい。先生の救急医学における理想が、大学という大きなシステムを通して実現できれば、これ以上素晴らしいことはないと思います。お疲れの時は、また将棋の相手をいたします(笑)ので、いつでもご連絡ください。m(_ _)m

以上、近況をよっつ記しました。