近況

近況をみっつほど書いてみようと思う。

ひとつめ。村上春樹の長編「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」をようやく読了した。ほんとに「ようやく」という感じ。何しろ、主要な読書の時間である通勤時に、iPod Touchで将棋ばかりするもんだから、読書の時間が浸食されて、なかなか進まない。でも将棋は一種の中毒なので、ふと気づいたら将棋をやってる。困ったもんです。それはさておき、この長編の内容は「凄い」と言うしかない。村上さんの頭脳がいかんなく絞り出されている感じ。ラストの場面の「クールさ」は、もう痺れるほどである。本作は10年前に一度読んでいるんだけど、そのときは読むのに必死で「面白い」とは感じられなかった。10年でリテラシーというのは、発達するもんだなぁ。よく成長したぞ、俺!(笑) 村上さんといえば「1Q84」の凄い売れ行きが話題になっているけど、まるちょうは端から買う気なんてありません。あれを読むのは10年後くらいじゃないの? 時代遅れなまるちょうとしては、それくらいのペースで村上作品と付き合っていきたい。まずは「アンダーグラウンド」から読まないとね。ものには順序がある。しかしなんだね、ベストセラーというのは一種の伝染病だな。時代という名の「見えざる手」が、どこかで働いているような気がする。村上さんは、こんなに売れるのは「嬉しい」と思っているのか「ちょっと迷惑」と思っているのか。ちょっと興味深いところです(笑)。


ふたつめ。15日にOSをバージョンアップした話。Tiger→Snow Leopardへ。今のiMacを、あと二年半は使いたいと思っているので、そろそろバージョンアップの頃合いだと思っていた。一番の恩恵は、もちろんWindowsをインストールできるようになること。現在のAppleは頑張っているので、ほとんどのことがMacで可能なんだけど、どうしてもMacでできないこともある。例えば将棋ソフトなんかは全部Windows対応。iPod Touchの柿木将棋で通勤時間を過ごす毎日だけど、これが本当に鍛えられる。パソコン将棋の思考プロセスというのは、ややいびつなところもあるけど、侮れないことは確かだ。ネット将棋に繰り出す前の練習試合をするのには、最適なのです。「激指9」を近日インストール予定。特に相振り飛車の練習にはもってこいだと期待している。

あと、動画のダウンロード再生もWindowsしか対応してない場合がある。例えば、古いアニメ。まるちょう的には「母をたずねて三千里」が何といってもツボ。この作品、オープニングのイントロを聴くだけで「心がザワザワする」のだ。

遥か~草原を~ ひとつかみの雲があてもなく彷徨い飛んでいく

山もなく谷もなく何も~ 見えはしない~♪
このアニメを見たのは、確か小学生の頃だっただろうか。いわゆる日曜夜の「カルピスこども劇場」全盛の頃である。マルコとお母さんが再会する場面では、少年まるちょうはテレビ画面を見ることができなかった。全51話、子供に戻って味わおうと思う。そして、iMacの前で独り号泣してやるんだ!(笑)

みっつめ。25日に舞鶴に独り一泊旅行した。目的は小学一年の時の恩師を訪ねるため。御年91歳になられる。最初に訪問したのが97年だったので、14回目くらいになるだろうか。07年頃は仕事が忙しくて、この恒例の訪問も止めようかと思ったこともあったんだけど、なんだかんだで続いている。四年前くらいに先生の息子さんが大病をされて生死の境を彷徨ったことがあり、それ以来相談役として、より深く関わっている。

とりあえず、この一年の近況をお互いに話し合う。私はもちろん、自治会長になって大変だったこと。でも妻の助けにより、なんとか乗り切れたことなどお話しした。先生は「よいお嫁さんもらって、ほんとによかった」と何度もおっしゃった。そして先生の方は・・お元気そうに見えたのだが、実はそうではなかった。

91歳という年齢の定めというべきか、仲良しだった同期のお友達が次々と亡くなって、やるせない気持ちになっていたようだ。その結果、日常の活動量も減り、食欲も低下し・・結局1月に肺炎になってしまった。CRP10以上だったから、普通の90代なら絶対入院すべき。先生はなんと外来で治してしまわれた。しかし、そのときの採血データを見ても、低栄養状態は明らか。昨年よりも体重が3kg程度減っているし。

先生に、まず体重を戻すこと、そして適度に動くこと、その結果として食欲がでること。その辺りを真剣に進言した。先生は神妙に頷いておられた。91歳という年齢で「これより更に生きるモチベーション」を保つことは、どれだけ困難だろうか。心の奥底で「もう十分に生きたやんか」という声が聞こえても不思議はなかろう。そこで一番大事なのが「自分は高齢だけど、独りではない」という感覚だろうと思う。今年は、折をみて先生に便りを書こうと思った。少しでも生きる意欲が湧けばよい。97年の私がどん底の時は、本当に快く私を受け入れて下さった。少しでも恩返しができればと思っている。

以上、みっつ近況を記しました。