人を深く好きになれません

「村上さんのQ&A」のコーナー!今回も「そうだ、村上さんに聞いてみよう」から、質疑応答を抜粋して考察してみる。

<質問>私はいっつも好きな人ができても、ちょっと深く付き合うと、いやになってしまいます。例えばご飯の食べ方がいやだとか、服のセンスがいやだとか・・ だからこの年まで一回もちゃんとお付き合いをしたことがありません。

どこか好きじゃなくても、妥協というか我慢して付き合うべきなんでしょうか? でも、恋するのに、そういう細部って大事だと思いませんか? 私は永遠にこの調子で恋愛できないのでしょうか?(匿名希望 23歳)


<村上さんの回答>こんにちは。大丈夫、あなたは間違っていません。ご飯の食べ方が気に入らなかったり、食後にマッチ棒で歯の間をほじくったりする男に我慢できないのなら、なにも我慢することはありません。恋愛というのは我慢してするものではないです。じっくりと待ちましょう。

ついでながら、僕はあなたのような人がとんでもなくだらしない、センスの悪い男と結婚して、けっこう幸福に暮らしている例をいくつか知っています。べつに予言するわけじゃないですが。

<まるちょうの考察>この女性は、かなり理想が高い。自我の殻の固い人なんだろう。まるちょうとは正反対だな。でも、もうちょっと優しい気持ちがあってもいいと思うが・・ まぁ確かに、妥協とか我慢して恋はすべきではない。でも、こんな辛辣な女性だと、付き合っている男性も辛いよ。

まるちょうの思うに、恋愛って「許す」ことから始まるという気がする。次から次へと「罰する」ばかりでは、恋愛にはならないだろう。「許す」とは、換言すれば「心を開く」ということだ。この女性は、心が閉じたまま。本当に恋愛をしたいのなら、もっと自由になるべきだと感じる。

でも、こうした堅牢な自我を持った人でも、あるきっかけで簡単に恋に落ちることはありうる。そう、恋って「落ちる」んだな。あたかも隕石が天から降ってくるように(笑)。相手を自分の所まで引きあげるのではない。自分が降りていくのだ。そして、この「落ちる」という運動は、まさに神のみぞ知るで、その人の理想には関係がなく起こる。村上さんが最後に言った言葉は、それを指していると思う。

「心を開く」ことに関して追記。「許し合える」相手って、素晴らしいと思うんだけどな。それこそが「幸福」じゃないかな? 人を許さない人は、自分自身も許していない。だから、価値観が一方通行で、視野も狭い。でも考えてみると・・20代って「許せない」世代なのかもしれないね。20代で、いろいろ恋をして傷ついて、次第に「許す」ことを学ぶんだろうな。そうして、ようやく寛容な30代になる。だから、質問者の23歳女性も「全ては時が解決する」なのかもね。

以上、村上さんのQ&Aのコーナーでした。