NO GYM, NO LIFE!

お題を決めて語るコーナー! お蝶夫人♪の勧めでスポーツ・ジムに通い始めて、今年で10年目になります。最初は「運動するのに、わざわざカネ払うの~?」みたいな、懐疑的な態度だったのですが・・ ジムという空間が、いかに自分にとって重要かを悟るのに、時間はかかりませんでした。かれこれ10年経過して、ジムとの付き合い方もしっかりと根付き、ひとつの文章としてまとめるのもいいかと思いました。というわけで今回は「NO GYM、NO LIFE!」と題して、ちょっと語ってみたい。

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現在、自宅から徒歩1分のところに「ゴールドジム 栗東滋賀」(2006年開業)があって、非常に助かっている。栗東に引っ越してきて、翌年に開業の話が出たときは「どんなことよりもラッキー」と感じた。だって徒歩1分なんだから、少々うつ状態でも車の運転なしに行ける。これは経験から言えることですが・・ 「少々うつ」という状態において、トレッドミルで40分歩くことは、どんな薬物を飲むよりも効果がある。躁うつにとって「歩く」という行為は、まさに「金の輝き」なんだな。もし万が一、ゴールドジムがなくなったら・・ すぐさま栗東という場所を捨てて、どこかのスポーツ・ジムの近くに引っ越すでしょう。それだけ「ジムから徒歩1分」という条件は、私にとって「神」に近いのです。


フィットネスは、続けてなんぼです。継続して、積み重ねて、体を作っていくというプロセス。2013年までは、抗うつ剤の減量があり、筋トレのメニューを継続するのは難しかった。ひどい躁うつの波に巻き込まれると、筋トレはどうしてもできない。有酸素運動中心で現状維持、みたいなことになりがち。2014年からは状態も安定し、筋トレも続くようになってきました。現在、ベンチプレスは70kg、スクワットも70kgでやっています。でも自分の本分は、あくまでも有酸素だと思っています。筋トレは無理をすると躁転してしまい、不眠の原因になり翌日の仕事に障る。だからあくまでも有酸素を楽しみつつ、筋トレはゆるめに・・というのが、まるちょうのスタイルです。

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私はジムで、特に人間関係を作りたいとは思っていません。あくまで純粋に、体を動かして汗を流したい。それ以上に、自宅とは別の空気を吸ってリフレッシュしたい。フィットネスは「個人的な営み」だというのが、私の意見です。もちろん、最低限の挨拶とかはしますけどね。私はもともと対人的にストレスを感じてしまうタイプなので、やっぱ独りになりたいのかな。いわば、ジムは「森林の中」なのかもしれない。森林の中で体を淡々と動かし、頭を空っぽにする。そう「無の境地」やね。禅に近いと思う。そうすると、やがて精神の開放が起こり、ジムに来る前に抱えていた「心身の穢れ」は、いつしか洗い流されている。心地よい汗とともに。

イソップ寓話に「ガチョウと黄金の卵」というのがある。大まかに記しておきます。

ある貧しい農夫が、飼っていたガチョウの巣の中にキラキラと輝く黄金の卵を発見した。市場へ持っていくと、なんと純金とわかった。翌日も同じことが起きた。来る日も来る日も、農夫は目を覚ますや否や、ガチョウの巣に走って行き、新しい黄金の卵を発見した。やがて農夫は大金持ちになった。ところが、富が増すにつれ欲が出て、せっかちになっていった。一日一個しか生まれない黄金の卵が待ちきれず、ついにガチョウを殺し、腹の中の卵を全部一気に手に入れようと決めた。そして、いざガチョウの腹を開けてみると中は空っぽだった。黄金の卵はもちろんなく、そのうえ黄金の卵を手に入れる手段さえも、農夫は失くしてしまったのだ。



ジムでの作業は「ガチョウを養育すること」なんですね。いい仕事をして稼ぐ、というのは「黄金の卵」ということになる。つまり言いたいのは、手持ちの能力や資源を大切に取り扱うことは、コンスタントな仕事のために必須ということです。仕事をすればお金は手に入りますが、それだけ消耗します。消耗しきって健康が脅かされたとき、休職せざるを得なくなり、収入は絶えます。つまりすべての仕事image3は、その人の「健康」を前提として成り立っている。ガチョウを養育するためのコスト(=ジムの月会費)は、必要な出費なのです。このコストはおそらく、中高年になればなるほど重要になると思う。つまり「ガチョウと卵のバランス」は、年齢とともに変わる。どこかで聞いた「生きかた上手」とは、このバランスを10年単位で見通せる人生なんじゃないかと。

最後に。ジムで汗を流すという行為は、ずばり「ジムに来る前の自分を超える」ことだ。いつもジムをチェックアウトするときに味わう、この「超越感」が好きだ。上記、小難しいこと言っちゃいましたが、この清々しい「超越感」だけでも十分っすよ。誰でもジムから出て行くときは「小さな超人」なんですわ。自分を超えた自分ね。「よし、明日からも頑張ろう」そう思えるのです。以上「ジムがなかったら、生きていけない!」と題して、Blog書いてみました。