近況・・なでしこジャパン優勝によせて

近況をひとつだけ。日本時間18日早朝に、例のなでしこジャパンがW杯優勝した。それを中心に「近況」としてBlog書いてみたい。

この一週間、まるちょうは体調が悪かった。それもこれも全て、なでしこジャパンのせいだ。17日(日)からの怒濤の流れ。当日は午前中健診の仕事。普通なら勤務終了後、帰宅するのだが、たまたまその日は実家で焼肉を食べる日になっていた。私は双極性障害を持病に抱えている関係で、たっぷりと昼寝しないと体調がおかしくなる。実家では、やはりそんなに眠れない。焼肉自体は美味しく楽しく食べられたのでよかったのだが、やはりいかんせん寝不足。帰宅したら、21時頃だったか。普通なら、風呂入って寝るだけなのだが・・

まるちょうは、あることを既に決心していた。「いくらしんどくても、女子W杯決勝は見届ける」という決心ね。そこまでのいきさつを、いちおう説明しておく。私はコアなサッカーファンではない。日本代表が闘う、重要な試合をたまに観る程度。Jリーグは興味なし。ましてや、女子のサッカーなんて全く知らない。沢さんくらいは知っていたけど、どういうポジションでどんなプレースタイルとかは、全然知らないし。もちろん、他の選手は全く知らない。ただ、今回のW杯で活躍していることは、メディアから小耳に挟んでいた。ちょっとショックだったのが、開催国ドイツに勝った準々決勝。延長後半に1点をもぎ取っての、堂々たる勝利。これ、めちゃめちゃアウェーなんだよ。疲労も凄かっただろう。この逆境で勝ちをもぎとったなでしこイレブンに、私は「のっぴきならない」インスピレーションを貰った。で、準決勝の相手がスウェーデンなんだけど、キックオフが14日(木)の未明3時過ぎ。これを見逃してしまった。あれほど「特別な」インスピレーションを貰ったにもかかわらず、である。当日はちょうどOffであり、観ようと思えば全然観れたのだ。結局その試合は日本の完勝だったけど、私は自分を恥じ入った。ドイツで頑張っている女子サッカーメンバーのみなさんに、失礼じゃないかと。しかも完勝である。これはなんとしても決勝は見届けなければならん、そう肝に銘じた。


そういうわけで、17日(日)は22時頃から一寝入り→18日の深夜1時過ぎに目が覚める。できれば3時頃まで寝たいと思い、眠剤など飲んでもう一度寝るも寝付けず、結局それから雑用をしていた。3時からテレビをつける。あ、もちろん僕一人です。妻も息子もサッカーはあまり興味なし。とにかく、自分の中で決めたことだったので、どういう結果になろうが見届ける。観戦、開始。

まずアメリカの選手が映される。なんて体格差だ！　フォワードのワンバックなんて、身長が181cmもある。まるで男子やん。初めは「こりゃダメだ」というのが実感だった。これまで24回対戦して、一度も勝っていないというデータもある。twitterに書いたんだけど「勝利には、何らかのミラクルが必要」と思わざるを得なかった。

前半は0-0で折り返す。もちろん押され気味だったけど、悪くない展開だと思っていた。そして後半。25分頃に縦パスがきれいに決まり、アメリカに1点入れられる。ちょっと心が折れたね。「あー、やっぱり無理か」そんな弱虫が心の中で蠢いた。しかし、なでしこイレブンは踏ん張る。35分過ぎに宮間がアメリカゴール前のせめぎ合いから押し込み、同点に。内心、負けを覚悟していたので、逆に「エー！」という感じだった。アメリカから点を取るというのは、相当に困難なことだし、あの時間帯は疲労困憊なので、しっかり守られたら無理だろうというのが、本音だった。しかし、あの宮間選手の足の使い方は素晴らしい。完全にGKの逆を取っている。FKの名手らしいけど、接近戦もなかなか。

さて、ミラクルがひとつ起こった。もしかして？　流れは日本だったけど、そのまま延長戦へ。このへんになると、もう緊張感で喉がカラカラ。お茶をゴクゴク。いわゆる「ジェットコースターに乗ってしまった」感じね。延長でも、流れは日本だと思っていたが・・　延長前半の終了前にワンバックにやられる。またも力が一気に抜けた。あかん、立ち直れん。やっぱ、あかんのか。twitterでは「まだ15分ある！」とか、強がりをつぶやいていたけど、本心は「まぁ、よく戦ったかな」という境地だった。しかししかし！　延長後半12分に真打ち登場だ！　沢主将がCKに巧妙に合わせる。あれ、テレビで観ていても、どうやってボールを蹴っているのか分からない。かなりトリッキーなんかな？　あらゆる意味でスーパーゴールだったと思う。何と言っても、試合終了約3分前なのである。俺、泣いたもんね。信じられなかった。声にならない悲鳴みたいな声を出していた。そして、リビングでひとりバンザイしていた。

この奇跡的なゴールの、アメリカへのダメージは計り知れなかったと思う。結局PK戦になったけど、アメリカは思いっきりそのネガティブな流れを引きずっていた。GK海堀のファインセーブも神懸かり的だった。心が震えたね。そして、PKを蹴る時の日本選手の冷静さ。本戦のいい流れを保持するメンタルの強さ。素晴らしいと思った。

優勝の瞬間は、もう感情失禁やね。涙が止まらなかった。この歴史的な瞬間をリアルタイムで観られたことに、感激していた。18日は一日中、もう多幸感でまくり。多幸感の一番悪いところは、眠らなければならないのに、いつまでたっても眠気が来ないことである。試合観戦の前から、すでに寝不足だったのに、結局眠れず、19日以降、週末まで体調が悪かった。Blogも書けずじまい。試合から6日経過して、ようやく熱き胸の内を吐露することができました。これ、ずっと書きたかってん。ほんまに。

総括。ずばり、奇蹟は起こる。そのためには、強く信じること。凹んでも、すべきことを継続すること。常に冷静でいること。我々は、この戦いにたくさんの教訓を学ぶことができる。だって、これまで24回戦って勝てなかった相手なんだよ。絶望的なほどの体格差がある相手なんだよ。もちろん、これまでの戦いの評価、分析はあるだろう。でも結局のところ、一番大事なのはハートだ。言い換えると「勇気」なんだろうな。なでしこジャパンは「アメリカにハートで負けていなかった」、何よりもそう強調したい。何度も繰り返された言葉だけど、なでしこジャパンのみなさま、素晴らしい試合をありがとうございました。そして、お疲れさまでした。日本女子サッカーの地位や待遇が、これを機に向上するといいですね。あかん、また涙でてきた。

以上、なでしこジャパンW杯優勝によせて、近況Blog書いてみました。