近況をふたつ

ひとつめ。九月初旬に、一通のメールが届いた。差出人はファミマTカードメール。題名は「【重要】お客様のご登録情報確認のお願い」とある。一部修正して、そのメールを載っけておきます。

奥さんと協議する。新しい有効期限のカード発行の前に、こうした「登録情報確認」をされることは初めてである。リンクがはってある「こちら」をクリックする勇気はなかった。フィッシング詐欺が横行する昨今、やはり警戒してしまう。でも、本メールは、あまりにも良くできている。「ポケットメールを騙るなりすましメールにご注意ください」という文言まである。これは凝りすぎじゃないの?

奥さんは、すごく懐疑的だった。彼女は、とても用心深い。父が警官なのだ。僕は半信半疑だった。こんなん、マレーシアだのフィリピンだので、精巧に作ったやつなん? とりあえず「こちら」をクリックする前に、ファミマカードのホームページから「ファミマTカードサービスデスク」の電話番号をゲット。年中無休で対応するんだねー


さて、電話すると女性の方が出られた。メールのことを説明して「これは本物か、偽物か?」と問うた。答えは「本物」。ファミマTカードは、新しいカードを発行の前に「会員様の各種情報の変更について確認」するのだそうだ。でも、考えてみると、旧カードを発行してから、けっこうな年数がたっているので、登録情報にそこそこ変化がある。カード更新で確認されたのは初めてだけど、必要なことなのかな、と納得した。ちなみに、この電話が終了したあとも、奥さんは件のメールのことをいぶかっていた😱

ふたつめ。ある日、T診療所で外来業務をこなしていた。その日も、そこそこ忙しい。そんな中、僕のiPhoneに着信あり。というか、僕はApple Watchを装着しているので、振動で確実に分かる。というか、誰からの着信まで分かる。ちらとApple Watchを見ると、父の写真が浮かび上がっていた。外来が忙しすぎて、電話には出られない。患者さんとお話ししながら、「何の用だろう?」とやや不安に思っていた。いったんコールが切れて、また父から着信。やはり出られない。またコールが切れて、また父から着信。

結局、着信は三度あったけど、忙しすぎて出ることができなかった。仕事中に三度も電話してくるなんて、よっぽど緊急なんだな、もしかして母の脳卒中再発? 今、S病院へ搬送中とか? 僕はドキドキしながらも、ポーカーフェイスで診療を続ける。10分くらい後、今度はApple Watchに父からメールが着信していた。「日曜待っています☺️」

実は、今度の日曜日に実家へ帰ると、三日前くらいにメールしておいたのだった。

最初からメールで来いやー!💢

父はなにぶん、92歳という超高齢なのである。陳旧性の後頭葉出血の既往もあり、目は不自由である。メールで要件を伝えられただけでも、大したものである。でも、ほんまにドキドキしたわー ちょっと心臓に悪いエピソードでした。