女性誌の表紙を眺めるのが好きです

新春一発目は、ちょっと軽いネタで攻めてみたい。まるちょうおじさんは、コンビニをよく利用します。店に入ってまず立ち止まるのが女性誌の前なんだな。「キモい」とか言われそうだけど、女性誌の表紙を飾る女優さんたちの表情を眺めるのが、なんか楽しいのです。そういった観察でいちばん判るのが「今、誰が旬なのか」ということ。あと、ぱっと見ても誰か判らない場合なんて、食いついて見てしまう。女性は「いかに化けるか」という評価軸を持っている。女優さんなんて、化けるのが仕事だしね。「あれ?これ誰だったかな?」と狐につままれている状況って、わりと好きなんです。化かされ好き(笑)。


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各論いきましょう。適当なサンプルを拾ってきましたので、ちょっと語りますね。例えば、これ誰だか判ります? おじさんは判らなかった。ガッキーなんですね。これ、念入りにメイクされて美しく撮影してあるけど、ガッキーらしさというのは、ほぼ排除されている。たぶんメイクの効果だと思うけど、美しさの追求の代償として無個性化が起こってるような・・ ちがうか(汗)。でもこれを見たコンビニの客は「あれ?これ誰だっけ?」となるわけだ。だから、この厚いメイクは故意なんだとおじさんは睨む。

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つぎにこれは誰でしょう? おじさんは混乱したよ。なんとなく剛力彩芽的なテイストがあるんですが、、 でもよくみると・・ガッキーなんですね。たぶん、顔を斜めにした効果じゃないかと思う。ささっと調べた感じでは、顔を斜めにして撮った表紙の写真は、それほど無いです。見る人に若干の混乱を引き起こす。そうして目が離せなくなる。成功例だと思います。





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さて次はベタですが、石原さとみ三態をご覧あれ。彼女は表紙の採用率が非常に高い。やはり人気なんですね。さて、左はan・an2013年12月号。これは「石原さとみ、どーん!」てな感じですな。鍋特集らしくて、とりあえず石原さとみパワーで目立とうという狙いなのかな? でもこうどーんと来られると見ちゃうよね。唐変木な男子が好むメイクかなと思います。

真ん中はMOREの2016年11月増刊号。これは明らかにシン・ゴジラにおける、カヨコ・アン・パタースンの路線かなと思う。an・anの表紙に比べると、悪く言えば「ケバい」。もちろん綺麗だけれど、アン・パタースン的な不遜さを醸し出しているようにも感じる。ちょっと挑発的というかね。ターゲットがやや大人なのかな。

右はarの2016年11月号。これまた全然ちがう味わいである。たぶんこの雑誌、ターゲットになる年齢層がやや低めなんだろうな。石原さとみがアホそうに見える。「メイク上手って羨山(うらやま)」というキャッチコピーが見えるが、このメイクは上手とは思えない。石原さとみから知性を引っぺがしている。ただ、例の「混乱」は起こる。一瞬判らないという効果はあると思う。

最後に。化かされて嬉しがるのは、結局のところMの証明なんですかね。女の魔性に幻惑されるというのは、マゾ的な意味で「しあわせ」なのかもしれません(笑)。女優さんの顔は、あくまでも素材。まず「今月号はこんな風に行こう」というコンセプトを打ち出す人がいるはず。そのコンセプトを醸成するために、メイクアップ、スタイリスト、フォトグラファー、いろんなスタッフがスキルを出し合うわけね。もちろん、撮影したあとの画像編集も抜かりないだろう。これらのプロセスは、女優の素顔からどんどん遠ざかっていく作業だ。極論すれば「嘘を練り上げていく作業」とも言える。でもその「嘘」で、消費者はちょっといい気分になれるわけだ。上記の「マゾ的なしあわせ」ね。だからおじさんは「嘘」とは思わない。これらの作り込まれた表紙は「作品」ですよ。観るものを幻惑して美のイデアへ誘う魔法だと思う。だから今日も、おじさんはコンビニで女性誌の前に立ち止まる。そうして「ううん?」と呻くのだ。ああ、し・あ・わ・せ!←変態(笑)