お題を決めて語るコーナー! 今回は「仕事に惚れるってなんだろう?」というお題で、文章を書いてみたい。先日、映画「二郎は鮨の夢を見る/デヴィッド・ゲルブ監督」を観た。予告編の映像を載っけておきます。
東京・銀座のビルの地下にある、カウンター席のみの小さな鮨屋「すきやばし次郎」本店。この席数わずか10ほどのちっぽけな鮨屋が、ミシュランガイドで六年連続三つ星に輝くという快挙をなしとげる。店主は今も現役で鮨を握りつづける小野二郎さん(87)。この「峻険なる高み」にいる一人の老人の人物像を、精緻に描き出している。長男と次男も鮨職人であり、特に長男の禎一(よしかず)さんの後継ぎたる苦悩や、職場の人間関係、鮨にまつわる諸問題等々、ゲルブ監督の視線は機敏にして深い。監督は、撮影も担当している。画面に映る鮨のうまそうなことよ! また、編集で速度の上げ下げを巧妙に使っているので、映像を供されるこちら側は、まるで鮨屋のカウンターに座っているような気分になってしまう。さらに、クラシカルな音楽も何故かすごく合うのね。上品なリズム感を醸し出していると思う。大成功の巻。
冒頭に出てくる、二郎さんのモノローグが本作の核心と言えるかもしれない。
「仕事に惚れる」という言葉。80代後半の、現役で働く老人の言葉だからこそ、ずっしりと重みがある。仕事は・・毎日、毎日、同じことの繰り返し。おお!朝の出勤時のいやな気分って、どうにかならんか! 体調のよい日はまだいい。寝不足でだるい日だってある。満員電車に揺られて、げんなり ・・それでも容赦なく「仕事という名の箱詰め作業」は、毎日我々を脅かすのだ。箱詰め? そう、仕事って「人間が箱詰めになるプロセス」ですよ。昔ドラマで「ふぞろいの林檎たち」ってあったでしょ? 若者はふぞろいで結構。しかし、社会に出たら、ある程度は「揃っていなければ」使い物にならん。かくして、青年は仕事を覚えて、次第に「箱詰め」された大人になっていく。まるでお歳暮に使用される箱詰めの林檎のように。
「仕事に惚れる」という言葉は、常軌を逸している。なぜなら、仕事の本質とは「苦しみ」だから。もちろん喜びもあるけど、上記の「箱詰め」的な苦しみ、身体的不調、災厄・・ そうした「苦しみ」に耐えて、耐えて、なお「惚れる」ことができるか? 70年のキャリアで「仕事に惚れる」と口にするのは、かすかに狂気を含んでいるようにさえ思える。二郎さんは70歳の時に心筋梗塞でたおれ、生死の境をさまよった。でも、そこからまた鮨屋の厨房に復帰した。
また、YouTubeで偶然拾ってきたんだけど、昨年6月に「すきやばし次郎」でボヤ騒ぎがあって、えらい騒ぎになっている。
映画が2011年のことだから、これは格好のメディアの餌食だね。二郎さんは相当にまいったと思う。でも、それでもめげずに頑張る。「惚れる」ってのは結局のところ、その粘り強さ、一貫性だと思うのね。何があってもぶれない、という信念。
二郎さんはもしかして、仕事以外のものをたくさん犠牲にしてこられたんじゃないか。それが証拠に本作の中で奥様のことには、ほとんど触れられていない。ただ・・「仕事に惚れる」という言葉は、めっぽう格好いいし、男たる本懐ともいえる。70年以上働いて、腕を極めた人間だけが口にする権利があると思う。矛盾をはらんだ重い言葉。
結局のところ、人間は「なにかに従事」しなければ、生きていけない存在だと思う。では何に? ☞「自分がやろうと思ったこと」ですよ。冒頭の二郎さんの言葉に戻る。自分の「これと決めた仕事」に、どんどん入っていくこと。ぶれないこと。常に向上心を持つこと。「仕事に惚れる」努力はしなければならない。そうじゃないと、仕事の方がこっちを向いてくれない。でも、仕事の奴隷になってはいけない。そのためには、やはり向上心だろう。常に上を向くことで、仕事という「地獄」を異なる観点から眺めることができる。そこで「新しい風」を感じることができる。二郎さんは、70年間その「新しい風」を求めて、仕事を続けてこられたのだろう。風は立ち止まったら、もう吹かない。だから立ち止まらず、地獄のさらなる内へ歩いて行く。二郎さんの「惚れる」っていうのは、そういうことだと思います。以上、また偉そうに語ってしまいました(笑)。すんません。
私は凡人だから、仕事に惚れるなんてありません。
遊ぶために仕事する、それ以上のものはありませんね。
仕事するなら、丁寧に、周りに感謝されるようにやる。
これは結局自分のためです。
トラブルが起こってから対応するのはストレスそのもの。
そうならないように人間関係を構築しておく、こりゃ当たり前のことです。
私は修行のために生きているのではなく、楽しむために生きています。
楽しむために頑張って仕事をします。
それでまわりからも感謝されれば、うれしいことですけどそれはおまけです。
さいてーな奴やな、そう思われても、私は私が楽しけりゃ、そして誰にも迷惑かけていなけりゃ
それでいいじゃん、と思っています。
すきやばし二郎さんのような、崇高な志なんか、持ち合わせていませんね。
一度崇高な志を食ってみたいなと思いますが・・・(^^;; 高いだろうなぁ
> カバ先生
「仕事に惚れる」っていうのは、そうそう簡単に口にできません。
我々40代の人間が言おうものなら、そりゃ嘘くさいよね。
80代後半で頑張っている二郎さんが言うからこそ、真実味がある。
僕は、可能なら惚れたいけどね。無理かな?(笑)
遊ぶために働くのは、とても健全だと思います。
仕事に惚れるっていう方が、むしろどこか「病んでいる」と思う。
二郎さんは、仕事のために家庭を顧みなかった。
子供が小さい頃、休日に家にいると「知らないおじさん」と思われていたそうです。
それだけ、家にいなかった。仕事にのめり込んだ。
でも。。 結局、二人の息子は父の背中をみて、高校卒業後
鮨職人の世界へ。今や、いつでも看板を背負っていける力を身につけた。
ミシュランで三つ星とった時も、実際は禎一さんがにぎっていたそうです。
すきばやし次郎で「おまかせ握り」をたのむと、最低3万円だそうです。
酒とかつまみとかなし。純粋に鮨のみです。そういう場所だそうです。
俺もいつか食ってみたい・・ ( ̄▽ ̄;)
二人で酒飲んで9万円だな。
よろしい、うちが軌道に乗って借金全部返したら「経費で」ご馳走してあげましょう。
あと13年かかるから、その頃二郎さんは・・・ガクガクブルブル・・・。
> カバ先生
をを!経費でいっちゃいますか!ヽ(゚∀゚)ノ ワー
二郎さんは・・ ((((;゚Д゚)))))))
禎一さんが、ちゃんとやってると思うよ。
次男さんの六本木支店もあるし。
あ、マジレス禁止やった? ごめんね。ヽ(゚∀゚)ノ ワー
二つ前のレスに対してのコメント・・・
うちの場合は私が何の努力もせず、のほほんと今の職業をしていると、
娘たちが思っているのではないかと心配しています。
実際私は「受験戦争の勝ち組」に入ると思っています。
昔は戦争しましたからね。(とくに中学時代)
だから、世の中そんな甘いもんじゃないぜ、と言いたいところではありますが、
今普段ほとんど努力もせず、実際のほほんとやっている父親の姿を見せるのもどうかという話はあると思いますね。
逆に二郎さんのように、職に打ち込む姿を見せられて、わかってくれればいいのですが、
いずれの道を進んでも、「裏目」に出ることはあるのではないかと思います。
で結局、私は私の道を行く、明日は大阪へ飲みに行く、そういうことに・・・(^^;;
自由を勝ち取ってから好きにする、これが私の生き方なのかもしれない。
私は理詰めの狡さを持っていますからのう・・・。
> カバ先生
父の立場って、難しいよ。
息子か、娘かでも違うと思うし。
「背中で教える」と言いますが、どうなんでしょうね。
二郎さんは、まさに背中で教えたわけです。
でも「平成の父たち」に、それができるかどうか。
やっぱり、時代は絡んでくると思うしね。
最近、自宅であまりだらしないところを見せないように、
心がけるようになりました。>妻と息子が軽蔑するw
親しき仲にも礼儀あり、と言いますよね。
ちょっとは「ましな背中」を見せたいもんです。
内心「おまえらが思っているようなやわちゃうんじゃ!」
とか、叫んでるんですけどね。ま、仕方ないか。( ̄▽ ̄;)
すきばやし× ☞ すきやばし でした。
今頃気づいた(>_<) 訂正します。すんません。